チビッコも夏休みが終わり、学校へ通い始めた。地域あるいは学校によって夏休み期間が異なるとはいえ、もう終盤だろう。夏といえば定番なのが怪談で、新聞ラジオをはじめ寄席でも必ず出てくる。ところが天候不良のおかげで、怪談ネタは盛り上がらない。
そこで考えた方法がある。いや大昔考えて仲間内では大いに盛り上がったのだが、昼間のうちに近くの公園で火の玉が出現する仕掛けを作り、深夜に驚かそうというものだ。しかし仕掛けを作るのが手間で、酒を吞んでいるときの話題だけで終わってしまった。
でも、あきらめない。現実味のある怪談話を考え、話が途切れた時に持ち出せばよいわけだ。これなら昼間でも実行できるし、海外のホラー映画のようにドキリとする演出に頭を悩ませればいい。しかし、相手をぞっとさせる案がなかなか考えつかないのだった。
作家だって案を思いついたら、温めて発酵させる。オレ様はパッと思いつくだけ。
ログインしてコメントを確認・投稿する