土曜日。それでも真面目に世田谷オフィス(自称)で仕事を入れる
なので準地元・上野毛さんぽ
東急大井町線
自分たちが中学生だったころは、この路線は間違いなく「田園都市線」だったのに、高校生になったころには「大井町線」へと旧名称が復活した。そんなややこしい私鉄路線の小さな駅・上野毛には、安藤忠雄の《穴》がある。
もう何年も通っているのに、作品概要の銘板があることを、この日、初めて教えられた
安藤忠雄設計の駅舎は10年前の3月。東日本大震災が起震してから20日後に完成した。
『中国の陶芸展』(五島美術館)
東急王国の創設者・五島慶太の城下町、上野毛。
その超超大邸宅の一隅に建設された五島美術館は吉田五十八設計。
ここでまた神がかり。
たまたま使用したコインロッカーナンバーが《58》であったことを、取り出しまで気が付かない奇跡。いや、取り出してからも気が付いていなかった。
企画展のテーマは、やや苦手な中国陶芸品。
一けた程度の鑑賞者は、おそらく造詣の深い方々なのだろう。
1点1点、じっくりと鑑賞している姿が神々しい。
おいらが気になったのは、景徳鎮の平皿など。
たまたま前日鑑賞した落語関係の映画の印象を、脳裏のどこかに残していたのだろう。
『猫の皿』或いは『猫の茶碗』
小さなネタだけど、好きな噺の一つ。
「この皿で猫に飯食べさせていますと、ときどき猫が3両で売れますんで
」
さて、五島美術館の魅力は都会の中の静寂な庭園。
江之浦測候所を造り上げている杉本博司氏は、この庭園を目指しているのだろうか。
道行きの途中、キャンプチェアに腰かけてヘッドホンで野鳥の声を聴く上野毛マダムの姿。なんともセレブリティな。
ランチタイムは一度は行ってみたかった『蕎麦はやかわ』
上野毛には他にも日本蕎麦の名店が幾つかあり、環八を渡ったここへは顔を出す機会には恵まれていなかった。
たまたま食べログを観て知ったのが、店内を灯すペンダントライト。
照明ドラマ『ハルカの光』第3話でテーマとなったばかりのイサム・ノグチ作品。
『AKARI』がカウンターに並んでいた
蕎麦の美味さと共に視覚への眼福。
今年最高レベルの秀作ドラマ『ハルカの光』も、来週月曜日が惜しくも最終回。
黒マーチを少し走らせて奥沢『ロワール』で答礼品をお買い上げ。
老紳士の店主と、とてもハートウォーミングな会話を愉しんだ。
「よろしかったら、お持ちください」
三岸節子画伯デザインの包装紙。
未使用の大判を2枚ほど、一見客のおいらごときに手交してくれた。
「ブックカバーにしようかと思います
」
「ほーっ、ブックカバーとは珍しい
」
ありがたくいただいた。実は涙がでるほどうれしいホスピタリティだった。
道に迷いながら一気にサレジオ碑文谷教会。
拝礼と拝観へと聖堂へ向かうと、教会職員からSTOPが掛かる
「これから結婚式がありまして、いまリハーサル中なんです
」
残念そうな顔をしたら、さらに言葉を重ねて、
「お祈りにいらっしゃいましたか?特別にご案内しますね
」
そんなわけで、いつものように多くの人たちが優しい。
■観光業界、「存亡の機」=需要回復に遅れ―緊急事態宣言
(時事通信社 - 03月06日 09:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6435856
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