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2021年01月30日23:28

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1326 戦いに敗れました その2

少し間隔が空きましたが負け戦の続きです。珍しいニューセンチュリーの8000シリーズがオークションに出ていました。ニューセンチュリーはアメリカで操業していた後発のディスク・オルゴール・メーカーであるシンフォニオン・マニュファクチュアリング社が製造していたディスク・オルゴールのブランドです。社名からわかるようにドイツのシンフォニオン社のアメリカ法人でした。その華やかな音質と編曲で知られています。

ニューセンチュリーの代表的な機種8000シリーズは写真2でみられるように独特の櫛歯を備えていました。左側の櫛歯が右側の櫛歯(156ノート X 2=312本)と協和音になるように調律されており、より豊かで156ノートの櫛歯の倍の音量があるとされました。ニューセンチュリーの左側櫛歯は低音側の端から1/3ぐらいのところまではサブライム・ハーモニー調律で、その先の中域から高域にかけて全ての櫛歯に鉛のチューニング・ウエイトが取り付けられています。この櫛歯の調律はダブル・デュプレックス・マンドリン・トレモロ・オクタボ ( Double Duplex Mandoline Tremolo Octavo )と呼ばれ、エクスプレッション( Expression )というディスクを使用するものです。つまり中音域から高音域に掛けて1オクターブ低く調律されているのです。このような調律はニューセンチュリー独特のもので、心地よい輝かしい音で演奏できます。このディスクは極端に背の低いプロジェクションが極めて密(1枚に312本トラック)に打ち込まれており、リプロダクション・ディスクの製造は困難(一社は失敗)を極めます。リカットに成功していた工房も高齢で生産をやめています。いろいろなオルゴールを聞き飽きたようなマニア連中でも振り返るほどの、素晴らしい音を聞かせてくれました。

Youtubeの録音はノイズだらけ、録画はブランコの船酔いビデオなのが残念。ニューセンチュリーが販売されていたのは1年半ほどの短期間で、高級品の8000シリーズは販売量もごく僅か、今となっては入手がとてもむつかしい。
https://www.youtube.com/watch?v=8Ekv_l3_M04

普通のニューセンチュリーと同じスタート価格だったので、5000ドルまでは戦うつもりでした。しかし見る人は見ているもので1200ドルスタートでしたが最終的には8000ドルで落札、負けました。勝てばこのmixiで素晴らしく華やかな音を披露できたのですがぁ。

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