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2020年12月19日22:49

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1322 オルガンの演奏会

今晩は隣町の伊丹市立サンシティホールで開催されたクリスマスコンサートを家内と一緒に聞いてきました。ホールの外観は写真のように前衛建築風。ここに設置されてるベルギーのシューマッハ社1993年製オルガンは鍵盤3セット、29ストップで1696本のパイプを備えています。

中身のパイプオルガンは写真2のとおり。阪神大震災でひどく破損したようです。震災直後に行ったときは歪んだ太くて長い鉛のパイプが何本か床に転がっていました。何年かすると修理が終わったのか演奏会が再開されていました。

今日行ってオルガンを眺めてみてびっくり。写真3のように右端から2番目のパイプの根元が座屈して歌口がふさがれていました、これでは鳴らない。近くのパイプの表面はベコベコ。曲がっているのかパイプとパイプの間隔が広くなったり狭くなったり。歌口の高さがそろっていない。表面から見えるパイプでもこんな有様なので、ケースの中はどうなっているんでしょう。もし完璧に修理をするとなると、かなりの数のパイプを取り替えねばなりません。おそらく数千万円の費用がかかることでしょう。定期メンテナンスの費用も嵩み、伊丹市としてはこの厄介者のパイプオルガンをどう処遇すべきか悩んでいると聞きました。来年のクリスマス演奏会は開催されないようです。

最後のクリスマス演奏会とのことなので、讃美歌とオルガンのコーラスとかバッハやブクステフーデなどの正統的演奏を聞かせてほしかったのですが、日本民謡とか最近のミュージカル作品のような曲ばっかりで残念でした。どうもオルガンの故障がひどくて、バッハを思う存分弾きこなすには破損して鳴らないストップが多すぎたのかも。最後つけたり?で聴衆と一緒にコーラス(ちなみに聴衆の皆さんはとても美声)した「聖しこの夜」が最も聞き応えがありました。

今このパイプオルガンは鳴らないオブジェとして鎮座するだけなのか、解体廃棄かの岐路に立っていると思われます。スイスのザンクトガレンには1400年ごろに作られて、今なお演奏可能なオルガンがあります。作られてから30年にも満たないオルガンなのに本当に可哀想で残念なことです。

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