『
Mid90s ミッドナインティーズ』
『2分の1の魔法』に続き、これまた兄弟モノ。
だがこっちの兄は弟を殴り兄貴風を吹かす。
スタジオA24らしい鼻の奥がツンとするような青春映画。
俳優ジョナ・ヒルが初メガホンを取ったことでも話題。
初監督とは思えない手堅い演出。
米国青春映画にありがちな…といえばありがちではあるが、こういう世界が好きな人なら楽しめるのではないか。
90年代中期のLA。
兄に腕力で押し込められ、過保護なシングルマザーの元で自分らしく生きる場所がない少年。近所の年上のスケボー集団と交わりながら自分らしさを追い求め大人への階段を駆け上がる。
決して自伝ではないというジョナ・ヒルが過ごした時間を追体験するような作品。
タイトル通りに90年代を彩った音楽や様々なアイテムが少年の成長と合わせてノスタルジックに流れる。
アルコールやタバコ、異性といった少年期の危うい背伸びする痛々しさが伝わる。
年齢や経験など無関係に実力だけで評価されるスケボー。しかも自分の力だけで動くことの意味はあるだろう。
主演の少年スティーヴィーを演じたサニー・スリッチの魅力が大きい。
子役にキワドイことをさせるのはモラル的に心配でもあるが、彼なくして成立しえないくらいはまり役。
難を言えば、監督ジョナ・ヒルの趣味を並べ立てている色合いが強く、普遍的な題材の割にそこから今一歩近づくものを感じ取れなかった。
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