遅い梅雨明けのあと、一気に酷暑となって体力消耗。
毎年暑さが前年を上回り、この先どうなってしまうのか恐ろしい。
夜中に暑さで目が覚めることも数回。本当に参った。
そんな中でも何人かの友人には会うことが出来、
話しているだけで嬉しかった。ありがたかった。
会えた人には手作り梅ジャムを手渡し、会えない人には郵送した。
立ち退き調停はいっかな動きがなく、じりじりと焦燥感だけ募る。
申請から一ヵ月目の8月末に裁判所に電話したところ、
最初の呼び出しは10月になると言われてがっくり。
（後日なんと11月との連絡が来た…）
長く使い続けた携帯の不具合で、とうとう買い換えた。
まだ一応使えることは使えるのだが先行きを考えると覚悟せざるを得ない。
勇気がなくて結局スマホにはせず従来のガラケーだけど使い勝手が違う。
「10年４ヶ月もお使いいただきありがとうございました」とauショップで言われ、
これまで使ってきたのはmisora（みそら）という機種だと知る。
長いあいだ本当にありがとう、私のみそら。
＜映画＞
・はちどり（ユーロスペース） 8月1日
https://animoproduce.co.jp/hachidori/
瑞々しくもこれが長編デビュー作とは思えない骨太の作品。
繊細にして大胆。監督の少女時代を投影したような主役の少女がとても良い。
観音顔というか、浅田真央ちゃんにも似てる感じ。
ヨンジ先生の方は中谷美紀さんに似た雰囲気。
隣国だけあって日本人にも理解しやすい世界。語り過ぎない描き方がにくい。
話題になるのも納得。脇を固める人たちも好演。
大きな事故など時代背景を知るためにどパンフレットも買った。
・海辺の映画館〜キネのマ玉手箱（TOHOシネマズ新宿）8月8日
https://umibenoeigakan.jp/
導入部の一人乗り宇宙船で、あ、またちょっと入り込めないかもと警戒したけれど、
そのあとは力業でぐいぐい引き込まれた。
会津の娘子隊、沖縄の悲劇、さくら隊の場面はぐっと涙がにじんでしまった。
成海璃子さんがたいそう美しくて感激。常盤貴子さんも凛として良い。
いつもながら白石和子さんの存在感！彼女が口にする「ピカ」「ドン！」の強さ。
堂々たる遺作。大林さんのご冥福を祈る。まだまだ作りたかっただろうに。
＜ステージ（配信）＞
・大地（サンケイホールプリーゼ） 8月23日（大千秋楽）
https://stage.parco.jp/program/daichi/
7月初旬に劇場で観劇して以来の配信視聴。
噂通りブロツキー先生のアドリブが凄くなっていて笑った。
アップも多くて小道具や表情がよく見えるが、
その反面映ってないところも多く、もどかしい。ついその方向を見てしまう。
ミミンコ役の濱田くんが笑いのツボにはまって台詞が出てこなかったり、
最後のあたり本当に涙ぐんでいて、いじらしかった。
皆さん絶好調。何よりも最後まで中断することなく完走出来たことに拍手！
＜展覧会＞
・狩野派学習帳（板橋区立美術館） 8月9日
https://www.city.itabashi.tokyo.jp/artmuseum/4000016/4001385/4001387.html
リニューアルしてから入るのは初めて。綺麗になったなぁ。
ここは作品も見やすいし、説明がポップで字も大きくていつも楽しい。
ポスターに使われていた菊慈童図は雰囲気があって素敵。
唐子いっぱいの屏風は以前も観たが、今回もじっくり楽しんだ。
源平合戦の屏風が美しく、敦盛最期など名場面が色々描かれていて
いっぱい写真を撮ってしまった。新規所蔵品もみんな面白い。
それにしても明治になると明らかに描線や体躯の描き方が違うな、と実感。
・企画展「かるた・花札・百人一首」（中野区立歴史民族資料館） 8月12日
https://www.museum.or.jp/event/99067?fromname
・コーナー展「オリンピック展」（中野区立歴史民族資料館） 8月12日
https://www.museum.or.jp/event/98900
かるた、花札のデザインは皆面白く興味深い。花札クイズはなかなか難しかった。
オリンピック展をやっているのは知らなかったけれど、
個人製作の五輪兜「聖炎五輪兜」に吃驚。デザインもセンスがあってとても良い。
オリンピックを盛り上げようと、個人が一ヵ月もかけて兜を作るなんて、
当時の喜びと夢が思われる。
・月岡芳年 血と妖艶 [前期] (太田記念美術館) 8月21日
http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/exhibition/blood-and-the-bewitching
去年も練馬区美術館などで芳年展が行われたが、
太田記念美術館だととても親密にじっくり見られる気がして好きだ。
珍しいものもあってなかなか見応えあり。
それにしても無惨絵はすさまじいな。芳年は今の劇画漫画に通ずるものがある。
鬼滅の刃にはまってる若い人にもすんなり受けそう。
・帰ってきた！どうぶつ大行進（千葉市美術館） 8月22日
https://www.ccma-net.jp/exhibitions/special/life-of-animals-life-with-animals/
リニューアル後初めての入館。美術館部分が拡大して嬉しい。
作品類は見たことのないものが多くとても見応えがあった。
小林清親な江戸東京風景のイメージが強かったけれど、
鬼をつかみ上げた鍾馗の絵など線がきびきびしていて浦沢直樹の漫画みたい。
仙�僂両�鬼をぶった切ってる鍾馗はしりあがり寿ふうか。
個人蔵が多いせいか珍しい作品がたくさん。
ポスターにも使われている林響の麒麟はぎょっとするほどのインパクト。
唐獅子牡丹の獅子もなんともモダンで良いなあ。
ゆっくりじっくり見ていたら足が相当くたびれた。
企画展の8階、7階、5階の常設展示も良かったし、
1階のさや堂ホール（レトロで素敵）のびじゅチューン展示も面白かった。
・海と山のあいだ−近代日本の風景描写（三の丸尚蔵館） 8月29日
https://www.kunaicho.go.jp/event/sannomaru/tenrankai86.html
横山大観の墨絵に金を散らした絵巻物「輝く大八州」、
さすがの神々しさ。山元春挙の琵琶湖と富士図も良かった。
しかし出口近くの作品マップをみたら、
前期にも良いものがたくさんあったような。
鞆の浦とか鳴門瀬戸とか琉球とか、西のものが多かったのだな。
あまりの暑さに出渋ってしまったが、頑張って来れば良かった。
＜お出かけ食事＞
・薬膳スープカレー・シャナイア（目黒区三田） 8月11日
http://www.nekoaji.net/shania/index.html
6月に場所を認識し（『孤独のグルメ』で存在は知っていた）、
7月に行って見て整理番号配布後で玉砕したお店、
友人と一緒にようやくリベンジ。
10時半前に行ったら整理番号配布前だったので少し待つ。
1時間後の開店までガーデンプレイスにもどってぶらぶら。
暑さでゆらゆるするような中、目の前の景色がシュールな絵みたい。
再び熱い路を歩きお店へ。
中は涼しくて席も区切られ、一番奥の席でゆったり出来た。
カレーは骨付きチキンがとてもやわらかく
スープに沈んだ大根や人参が大胆に大きく、下にはカボチャやじゃがいも。
ターメリックライスを沈めて食べるとかなり食べ応えがあって満腹。
思っていたよりやさしい味わいでとても美味しかった。
＜読書＞
・中野京子「『怖い絵』で人間を読む」（日本放送出版協会）
・大矢 鞆音「評伝 田中一村」（生活の友社）
・大島弓子fan book −ピップ・パップ・ギーととなえたら−（青月社）
図書館で見かけたので遅ればせながら借りて来て読んだら、
やはり作品を読み返したくなり、久しぶりに「四月怪談」「つるばらつるばら」
「ダイエット」「バナナブレッドのプディング」などまとめて再読。
やっぱり大島さん萩尾さんは定期的に読み返す時期がある。
・宮脇俊三 −時刻表と鉄路の旅人− 増補新版 （河出書房新社）
・宮脇俊三「時刻表二万キロ」（河出文庫）
河出ムックを借りて来て読んだら、やはりデビュー作を読み返さずにはいられない。
宮脇さんの文章や感性は好きだ。
久々に読むと、私の紀行文もこの方に影響を受けていることを自覚した。
・泉麻人「東京都23区物語」（新潮文庫）
この本も久々に読み返した。買った頃からもう30年以上経っていて、
状況はずいぶん変わっているけれど、その分歴史書として味わい深い。
そして泉さんの趣味というか感性にも共感する。
私にも私の東京物語がある。
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