キムギヨンの下女

キムギヨンの下女が日本語字幕付きでYouTubeにあったのはラッキー。横移動縦移動のトラックショットで背景が歪んで表されるのは画像の問題だろうか、なにか皆がFacebookに載せてる３D画像のような奥行きになり、こうした感覚の使えるかな、やりたいな、グリーンバック使って別撮りしなきゃ無理なのかな、画像を劣化させたらいいのかな、とか、いろいろ考えたり、と本来の映像ではないものにYouTubeがしているのではないかと思われるものに関心がいってしまった。ベルリン映画祭でギヨンのレトロスぺクティヴで発見され世界が驚愕とか言われるけど、タランティーノかなスコセッシかな、彼らが絶賛しなければ、それをもしケンローチが見つけてもなにも絶賛されなかったのではないか、と思うが、でもやはり凄い作品である。物語的な構造は、東海テレビ製作の昼メロみたいな感じだけれど、韓国にはクリスチャンが多いと聴くから、こうした贖罪感覚はスッと入っていけるのかな、貞操観念を強いる男性が犯し悩んでしまう罪の意識から、どんどん出来事はエスカレート、家族を巻き込んだナイトメア・ディザスターへと生き地獄的に発展していく。絵的なもの、構図的なものの力強さ、サイコやサンセットブルーバードには及ばないも、狩人の夜や恐怖の岬は軽く凌駕する凄さアリ。