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2020年06月28日03:04

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『SKIN/スキン』

『SKIN/スキン』

 何やらネット界隈でも話題になっていた本作。
一足先ご覧になったマイミクさんの助言で同名の短編鑑賞もススメられる。
第91回アカデミー賞短編実写映画賞受賞の短編が一週間のみ同時上映されるのだ。
一日限定でネット配信もあったようだが、見損ねたのでシネマカリテの最終回を鑑賞。
(ホワイト シネクイントでは午前中の回に上映)

 ガイ・ナティーヴ監督が長編の『SKIN/スキン』を作りたいがために出資を得るための短編だったそうだが、短いからこそ余計に研ぎ澄まされたアイディアが生きる。
ネオナチの人種差別主義者に対するシニカルなオチに痺れる教訓話。

 長編を見る前だったが影響はないのかといささか危惧したが、長編のとはキャラクターも違うし関連性はないようだ。

 今なお、世界で起きている人種差別問題。
白人至上主義一家に育てられた青年ブライオン(ジェイミー・ベル)が偶然出会ったシングルマザーによって自己を顧みることから話が動く。
悪の道にどっぷり染まっても人生をやり直せるかという大きな命題。
昔でいえばヤクザが組から足を洗うというようなことだろう。
容易ではないことは想像に難くないが、実話が基だというのだから恐れ入る。

 いわば差別の負の連鎖が描かれるが、そこには教育と貧困も無縁ではない。
《貧すれば鈍する》ということか。
主人公が過去の自分から新しい自分へ一皮むけることが肉体のタトゥー除去とリンクする。
(実際にタトゥーは入れる時よりも除去の方がずっと痛いらしい。)

 全身タトゥーまみれになったジェイミー・ベルの怪演が光る。
それだけにシングルマザーに惚れた動機付けや育ての親への葛藤といった部分の脚本の弱さが惜しまれる。
同名短編を見てなければ「まずまず」の評価だったかもしれないが、もはやこれでは満足できない。

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