梅雨はどっぷりと雨に浸かり、川崎のお盆が明ける。
天空の彼方から迎え火を頼ってやってきた先祖の霊が、先ほど焚いた送り火で帰っていく。
焚火を跨ぎながらハタと気が付いた。
毎年、海の日を境に同窓会を開いている母。
今年はあいにく雨の中での出立となったが、我が家に帰り着いた父がしっかりと母を見守ってくれたようだ。
「父が帰る道しるべだ」と、地面にお線香を並べて送り火を跨ぐ母の姿に少しだけ寂しさをみた。
この街の軒先で迎え火や送り火を焚く一軒家は、もう10年以上も前から我が家のみとなっている。
たまに仕事から帰ってきた近所のサラリーマンさんが、自宅から子供たちを連れて我が家の前で「見学してもいいですか」なんて、風流な儀式を眺めることもあったものだ。
神棚、仏壇はもとより、お墓すら持たない人々が増えているのだから、これもまた時代の流れ。
3連休の最終日。
かねてから行きたかったアートスポットへと、少し遠い日帰り遠足。旅行には近すぎる。
天気予報だけが心配で「別にいま行かなくてもいつでも行ける」とエクスキューズを掛けながら迷っていたが、前日に意を決して、ようやくレンタカーの予約に漕ぎつけた。
意を決した理由は、雨の中、買い物と駅への見送りなどの全力の母孝行
さらには全力の晴れ男宣言「天気のおやじ」(←おいら)。
夕刻からの別用を控えて、移動速度重視の新幹線利用
いざ、那須塩原
《N's YARD》
★6.
N'sの『N』は奈良美智。わかりやすく書くなら『奈良美智美術館』
もうお分かりだろうが、美智は「よしとも」と読ませる59歳の男子。
美術館は2018年3月にグランドオープン、わずか1歳4か月。
迫ってきた白亜の殿堂。あとで思えば大げさだけど、建物と景観がプチプチ『クレラーミュラー美術館』のよう。
瞬間的な印象だったので、入館後はすぐにそのイメージを捨てたけど、いくつかの真っ白な展示室に堂々と掲げられた奈良美智作品の数々は、まるで海外にいるかのように酔いしれるに余りある。
2019年の新作3点や『山少女
』。
過去に豊田市美術館で鑑賞した奈良美智展のボリュームには圧倒的にかなわないけど、作品の親しみやすさや近しさが感じられる。
聞けば「奈良先生は那須に在住している」とのこと。なるほどですね。
『Miss Forest』(2016)
裏庭に堂々と屹立する真っ白な森少女。
時々、蜂やハンミョウが顔に留まって、森少女の顔面が蒼白になる
ミュージアムカフェにも彼の作品があるというが、トイレに入ることで貸切鑑賞ができる。
それほど大きくはない展示室はわずか5つ。約束のように2周回をたっぷりと鑑賞し90分。毛虫が我が物顔で通り過ぎていくアプローチに「Thank you」のコナラちゃん
いつの日か、本場・青森で再会したい。
次なる約束の地まで、ゆったりとランチタイム。
黒毛和牛か十割蕎麦。さてとアクセルを踏んだものの、予習もしていないからどこへ行けばいいのかもわからない。観光案内所でもらった観光マップを頼りに、目的地近くの蕎麦屋へ山道を駆け抜けて到着したら『閉鎖中』
ふくろうめ。
古民家カフェ『夢屋』
ランチ難民となり、迷いに迷いようやくたどり着いた古民家でのカレーライスが思いのほか美味しかった
人間万事塞翁がカレーライス。
そういえば、奈良美智先生の好物がカレーライスであることは世界中の人が知っている。
さて、那須2つ目のスポットまであとわずか
■夏の京都観光におすすめスポット26選。暑さを忘れる涼絶景も!【2019】
(じゃらんニュース - 07月16日 20:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=243&from=diary&id=5708574
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