『
イメージの本』
ヌーヴェルバーグの大巨匠、ゴダールの最新作。
90近くなってもなおまだ挑戦し続ける姿はさすがゴダールと感じる。
これまで数々の常識を打ち破ってきたゴダールだけのことはある。
一説には撮影が嫌いだと聞くゴダールだが、ここにある膨大な絵画・文章・映像はどこかから引っ張ってきた(自身の作品も含む)アーカイブ集。
しかし単純に張り付けるのではなく、そこはゴダールなりの加工を施されての引用。
そのセレクトにはゴダールの博識と知識の深みが表れているのではないか。
気が付いた作品もいくつかあったが、大半はクレジットを見ないと分からない。
ゴダールは現代社会への不満や問題を巧みなコラージュという形で訴える。
おひざ元であるEUでの移民問題を思わせるくだりにはまだまだ怒りのエネルギーがしっかり残っているのだと変に感心。
物語性が後退して、哲学的・思想的なアートフィルムで万人向けとはいいがたいため、よくぞ公開してくれた。
まさにオンリーワンの作品で、形だけ真似しても意味がないという点で強烈な個性的作品だろう。
ゴダール自身のナレーションも話題の一つ。
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