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2018年12月13日00:59

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『マダムのおかしな晩餐会』

『マダムのおかしな晩餐会』

 セットも俳優もテーマもすべてそろっていると思うのだが、もどかしさも覚える。
パリに越してきたアメリカの富豪、…とはいっても家計は火の車で大切な美術品を売りに出す始末。
引っ越し祝いの晩餐会には“不吉な13人”の出席を回避すべく、メイドの一人をゲストに仕立てる。
しかし、不吉な予兆は現実となる。

 上流社会の仮面を引っ剥がすコメディなのだが、<最後の晩餐>の絵画と現実の晩餐会、出席者に異端者が紛れていることも中々に皮肉やエスプリが効いている。
まやかしのゲストに惚れるのが<目利きの鑑定士>という仕掛けも面白い。

 階級社会を表向きは否定しても根っこの部分では差別意識が抜けない現実。
「こうあるべき」論を振りかざす者が権力を握っていては、周囲の人は不幸になるばかり。
移民問題まで踏み込んで、今風の題材もしっかり収める。
熟年夫婦の危機を表す(ドレスの着脱やプールの)シーンが巧みで見入ってしまう。
(ついでにいうと、ドレスのファスナーをあげてもらう時の“You had a chance.”の字幕も上手いと思った。)

 トニ・コレット、ハーヴェイ・カイテル、ロッシ・デ・パルマと個性的な実力派がしっかりと魅せる大人のコメディ劇。
ただ、最後のしまりに難があるのではないか。
どうにも中途半端に思えて仕方なかった。


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