『
若おかみは小学生!』
本当なら子供が見るべき作品だろうとは思うが、巷の評判に釣られて見るのも一興かと足を運ぶ。
児童文学のアニメ化というだけあり、ターゲットは子供向けだが、かつて子供だった大人にも有効と見た。
丁寧な作画で見ていて気持ちが良い。
元ジブリの作画監督などを務めた高坂希太郎の久々の監督作。
交通事故で両親を亡くし、祖母の営む旅館業を手伝うことになる少女のPTSD克服と成長物語。
主要人物がそれぞれ大きな喪失を抱えて生きている。
辛い現実から逃げ出したのは誰しも同じだろうが、逃げていて成長や解決は望めない。
日本の古き良きマナーや接客業の心構えの奥深さもいかにも道徳的。
つい口走ってしまう<普通>という先入観の落とし穴にもしっかりくぎを刺す。
いずれ“その道”を受け入れたかもしれない「おっこ」だが、早い段階での子供からの卒業を強いられる姿には、ちょいと同情を覚える。
脚本に『ガルパン』でも知られる吉田玲子が担当しているだけありツボは押さえている。
一本の映画にまとめるためなのか、やや駆け足で進行しているのと、幽霊たちの存在が中途半端な処理に終わった印象もなくはない。
ヴォイスキャストに一部タレントを採用しているが、実力のある方々だったので(多少素顔が浮かぶが)適役だったろう。
ログインしてコメントを確認・投稿する