『白昼堂々』
田川市に泥棒部落が実存したのか。それがモデルとなって原作が書かれたらしい。あの頃が華だったよなというところ、渥美清と藤岡琢也の関係性がやはり、なにか感動。人と人の間に生まれる情がなにか、押しつけがましくない程度に良さを生み出している。失敗に終わっても、渥美清と藤岡琢也をはじめとした人々の間に生まれるもので、開放感が表される。泥棒を主題にしても、システムに抗うものとしてよりも、庶民の一形態として社会に溶け込みながらも反駁するものとして表されることに、野村芳太郎の特徴があるのではないか。
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