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2018年08月30日22:19

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《2018妻有4》さよなら、夏の妻有

越後妻有トリエンナーレ2018との別れの時間が近づいてくる。
最後に目指すのは「まつだい・農舞台」とっくり(おちょこ付き)

その前に十日町駅横のポツンとした広場に乗っかる2つのかまぼこハウス。
屋根がかまぼこのような半円になった倉庫や車庫を、この街ではそこかしこに見掛けることができる。
地元の人いわく、「豪雪地帯なもんだから、雪が積もらないように円形になっているし、強度も出せるんだ」とか雪
フォト
日比野克彦・ひびのこづえ夫婦の2作品。
『喫茶TURN』+『10th Day Market』湯のみ
喫茶で温かいお茶を飲み、Marketではこづえブランドの布物を手にしたり。

十日町を北上し、ほくほく線「まつだい」駅前に迫ると見えてくる草間彌生作品。フォト
すでにここのシンボルとなって15年が経つようだが、いつみても威厳ある花々チューリップ
福島に置かれたヤノベケンジが地元民に受け入れられずに撤去されたように、アンチ現代アーティストにすれば、草間彌生作品など気味の悪い物体でしかないだろう。
感じ方は人それぞれだからあれだけど、おいらの感性は草間彌生作品を歓迎し、そして寛容に刺激を受ける。
3度目のまつだいに立ってもなお、シンボルに会えた嬉しさは隠せない。

フォト
高校生の美術の教科書にまで紹介されている(未確認)イリア&エミリア・カバコフの『棚田|人生のアーチ』。
トリエンナーレ初代のマスターピース。
棚田と農夫へのメッセージ「人生のアーチ」の種明かしは、ここに来たものでないとわかりゃしない。

あれほどのボリューミーな美味い朝飯を食ったばかりだというのに、正午の訪れとともに腹が減った。時計を見たわけではないが、その腹の減り具合からするといつの間にか13時を過ぎているはずだ。
わざわざ黒マーチに戻って、食い物屋を探すのも時間がもったいない。
農舞台2階にあるブッフェレストランでランチタイム。
苦手な食べ放題ってやつだけど、地元野菜を中心にした地産地消のオーガニックフードが、世界一美味しくて痺れた。
1食1,700円がクソ安く思えていた。3年後も、この高水準を維持していますように手(パー)
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いくつかの恒久野外展示を見回ったあと、帰路の導線に従って「奴奈川キャンパス」なる廃校会場のひとつへ向かう。
フォト
壊れたアコーディオンから光を通じて映し出されるダンシングな影絵たち。
テイ・ホンチャンの新作。誰やねん、テイ・ホンチャン。

もっともっと×100、観たい作品がいくつもあってけど、時計の針は午後3時。
おいらのウエザーアンテナには18時・ゲリラ豪雨の警報が届いている。
まるで雨を操るような傘を差さない行動の根底は、おいらの身体に備わったウエザーアンテナ。そういうものがあるにせよ、ないにせよ、おいらは持っていると信じてる。
関越・練馬を豪雨前に抜け出したい。
Time to say goodbyeるんるん

ラスト・オブ・ラストは千手神社に存する新作。
境内に向かうと、ひまわりを頭に乗せて、ひまわりのうちわを持った、元ひまわり娘(現・ひまわりばあさん)が、神奈川からやってきた黒マーチたちを歓待してくれる。
クローバー「たった今、団体客が帰ったばかりなのよ。これから外でオカリナの先生が演奏をしてくれるわよ。あんた、ついてるわねハート達(複数ハート)
その通り。何ごとも良い感じに引き寄せる。

地元のオカリナ名人じいさんが、(これまで聴いたことのないような)鮮やかな音色で次々とレパートリーを披露してくれた。
フォト
名人じいさんの奥さんが、神社裏手にある作品『記憶の痕跡と明日の杜』を紹介してくれる。
蟹座「3年前もこれでしたっけ?」
ひよこ「これは今年できた作品よ。3年前はここ一面にガラクタというか、ゴミが置かれて、ちょっと地元での評判は良くなかったわ」
フォト

3年前の作品をmixiフォトアーカイブスから見つけ出した。
白い人がパソコンキーボードたちとともに捨てられている。
今年の作品は奉納相撲をインスピレーションした土俵と川石のインスタレーション。
立っているだけでだんだんとだんだんだだんと、新鮮なパワーが肉体に宿ってきた。

作品の鑑賞を終えて、本殿で参拝を果たす。
本堂にいたボランティアスタッフのおばちゃん2人から、梨とかメロンとかお菓子を勧められ、遠慮なく座布団をいただいて語り合う時間。
ひまわりばあさん曰く「北川フラム大先生」。
地元の人たちにとっては、過疎化したおらが村を生き返らせてくれた絶対的恩人。
だからこそ、地元の人々のホスピタリティがじんじんと伝わってくる。
この2日間紀行、いやなことが一つもなかった。
そもそも、いやなことが感じられないおいらだけど、良いことばかりのトリエンナーレ。
さようなら、妻有。

帰り道のゲリラ豪雨は、これまで降らずに待っていた耐え切れないご挨拶だったのだろう。心配ご無用、いつものように傘いらずの素敵な2日間をありがとう。
来年は瀬戸芸の年。



クリスマス「それぞれの田舎のイメージ」にネット民、思わずそうそうと頷いてしまう
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=159&from=diary&id=5266960
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