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2017年12月30日12:55

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『人生はシネマティック!』

『人生はシネマティック!』

 ダンケルクの撤退を描いたノーラン作品と同年公開というのも何かの因縁か。
合わせてみるとより理解が高まる。

 『ダンケルク』で興奮した後で見ると戦争の裏側が感じとれて興味深い。
戦争とプロパガンダは切っても切れない関係。
国民の士気を高めるためなら些細な美談でも仰々しく取り上げ、常に政治に利用する国家権力を批判的に描く。

 本作で描かれる映画スタッフらはあからさまなプロパガンダを強制されながらも、疲弊した国民に勇気や希望を与えるためスポンサーである国を納得させながらも、その可能性を模索する。
その姿は現在の映画人たちが口うるさい出資者に苦労する姿と重なるようである。
たとえ不本意な押し付けでも創意工夫で逆に利用してやろうという野心が頼もしい。

 新進気鋭の脚本家に抜擢されるカトリン・コールを演じたジェマ・アータートンのチャーミングさが光る。
女性の社会進出のさきがけも感じ取れる成長物語も“今日性”を感じる。
渋めの英国俳優の競演が個人的には楽しめた。
名優ビル・ナイのかわいらしさについ笑みがこぼれる。

 少し気になったのは戦う相手がプロパガンダを強要する国家より、無理難題を突き付ける(現在、映画製作でやり取りしている)映画会社のお偉いさんに向かっているように思えることか。(ついでに英国から見た米国への皮肉もチラリ…?)

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