『
スイス・アーミー・マン』
何とも風変わりなサバイバル映画。
無人島に遭難したハンク(ポール・ダノ)の目の前に一人の男メニー(ダニエル・ラドクリフ)が波打ち際に打ち上げられる。
一見、ただの死体と思ったこの男には隠された特殊能力が備わっていた。
それはまるでサバイバルに必要なスイス・アーミー・ナイフのよう…。
サンダンス映画祭やシッチェス・カタロニア映画祭などでも評判を呼んだという青春サバイバル・アドベンチャー映画。
無人島からサバイバルする話は珍しくないが、これはかなり異色。
余りに突飛なので好みを分けるに違いない。(私は好きです)
過去から逃げ出して一人きりになりたい瞬間があることは誰しも心当たりがあるのではないだろうか。
しかし逃げることで問題は解決しない。
逃げたはいいが、実は過去へ執着しているハンクは心のどこかでやり直したいと思っている。
その様子を一種の寓話として描き出している。
人生から逃げ出したハンクが、過去を失っているメニーに生きるとはどういうことかをレクチャーするくだりが実に楽しいし、チャーミングなポール・ダノが見られる。
二人の演技は見どころ満載。
独特で実験的な手作りタッチはミシェル・ゴンドリーを思わせる。
監督のダニエルズ(ダニエル・シャイナート&ダニエル・クワン)はゴンドリーと同じくMVディレクター出身というのでそれも頷ける。
交わるはずのなかった二人の間に芽生える奇妙な友情と人間賛歌に乾杯。
9月22日より TOHOシネマズ シャンテ他にて公開
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