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2017年03月14日00:31

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弦楽四重奏×『カルテット』トーク&コンサート(東京ガーデンテラス紀尾井町)

毎週引き込まれるように見ているドラマ『カルテット』。
有朱(ありす)役の吉岡里帆さんのトークと、
弦楽四重奏のコンサートイベントがあると聞き、
楽しみに足を運んだ。(3月11日 13:00〜)

幸いにも春らしい明るい陽射しの好天。
会場は東京ガーデンテラス紀尾井町のエントランスロビー。
赤坂プリンスホテルの跡地に昨年夏オープンしたばかりの新しい建物。
ホテルニューオータニ新館の道向いあたりに位置している。
すでにいっぱいのお客さんで立ち見も多い。
参加者にはドラマのオリジナルクリアファイルと、
出演者の対談が載っているTBS宣伝誌
「La Boo(ラ・ブ)」Vol.42 (2016年冬号)が配布された。

<ゲストトーク>
有朱役の吉岡里帆さんは、ふわっと淡い紫がかった衣装で現れた。
白レースのインナー上にゆるやかなガウンのような打ち合わせのドレス。
袖やウエストに枝垂れ柳のような飾り。細い黒リボンを後ろ結び。
足元はぽっくりのように厚底の黒いサンダル。
髪型はドラマ内とあまり変わりないけれど、ずっと大人っぽく見える。
当たり前だけど、あの小悪魔のような有朱とはまったくの別人。

司会の林みなほアナウンサー(TBS)が吉岡さんの略歴などを紹介。
朝ドラ『あさが来た』の眼鏡っ娘のぶちゃんで注目されてから大活躍。
今回の役はまたすごい演技力で唸らされた。
先日のスタジオパークで披露していた書道の腕前も素晴らしかったし、
目の前で見る彼女はにこやかで、つつましやかで、とても感じがよい。

トーク内容については、すでに公式サイトのレポートに上がっているが、
印象に残ったことなどを少し記しておきたい。
http://www.tbs.co.jp/quartet2017/report/31.html

軽井沢でのロケについて聞かれて、答えた言葉。

「まわりが真っ白な雪で、
台詞ひとつ吐くたびに白い息が出てきて、
雪とか寒い空気感とか、
そういうのが全部作品に反映されているような、
ちょっと非現実というか」

”台詞ひとつ吐くたびに、白い息が出てきて”
という言い方が、何だか愛らしくて、彼女のナイーブさを感じた。
冬の軽井沢という場が、非現実感を醸し出しているのは分かる気がする。

当初、「目の前で吉岡さんから有朱ちゃんに変わるところを見てみたい」
と林アナが彼女に求めた台詞は、
あの強烈な「大好き、大好き、大好き、大好き、殺したい!」だったのだが、
「えー、そんな、お客様の前でそんな…」と吉岡さんが戸惑ったのだ。
「じゃあ、何か他のでもいいですから」と言われ、
「えー…何かあるかなぁ…、お客様の前で言っていい台詞って…」
と、マイクを掴んでいない方の左手を、ひらひらさせたり、
手首をくるくる回しながら、一所懸命考えているのが可愛かった。
で、結局選んだのが、
「ペットボトル1本分の距離を開けてください。
女からキスしたら男に恋は生まれません」
という、すずめちゃんに言う意味深な台詞。
床に寝そべった二人を俯瞰で捉える画面を思い出し、ちょとぞわっとした。

撮影は来週(つまり今週か)で終わるとのことで、放映もあと二回を残すのみ。
第9話、第10話にかけて、さらに畳みかけるような展開だとか。
「このドラマはサスペンスなんです。
サスペンス、という意味を家に帰って調べてみてください。
また、みぞみぞしますよ」
「10話までご覧になったあと、出来ればもう一度1話から見直して欲しい。
ああ、1話はこういう意味だったんだ、って分かりますから」
というのが、観客に向けたメッセージ。

帰ってから調べてみました。
-------------------------
・サスペンス(英語: suspense)

文学・映画などで物語中の危機が読者・観客をはらはらさせる、その感情。 

ある状況に対して不安や緊張を抱いた不安定な心理、
またそのような心理状態が続く様を描いた作品をいう。
-------------------------

すずめちゃんが言う”みぞみぞする”ってこういうことなんだろうな。
ざわざわとざわめく感情。
確かに毎回はらはらして、思わぬ展開に翻弄され続けているけれど、
物語に完全に身を委ねて、翻弄される快感を味わっているというか。
あと二回、目が離せない。
そして必ず、また最初から見返してみたいと思います。

<弦楽四重奏>
20分弱のトーク後、吉岡さんが退場したあと、
入れ替わりで登場したのが、東京芸術大学OG,OB,現役生のカルテット。
第一、第二ヴァイオリンが女性、ヴィオラ、チェロが男性。
お名前の紹介はあったものの、
第二ヴァイオリンの女性のみ失念。すみません。
第一ヴァイオリンの女性がリーダー格だったし、
男性二人はそれぞれ名前を呼びかけられて、
少し曲解説などなさったから、
名前が印象付けられたので、あとで検索しやすかったのです。

お名前の分かった三人はいずれも芸大卒業生なので、
第二ヴァイオリンの女性のみ現役生なのでしょうね。
(どなたかご存じでしたら教えてください)

白井麻友:第一ヴァイオリン
 ?  :第二ヴァイオリン
中村翔太郎:ヴィオラ
丸山朋文:チェロ

--------------------------
1.モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」
W.A.Mozart”Eine kleine Nachtmusik”
「セレナーデ第13番ト長調K.525」より第一楽章

2.スメタナ 「モルダウ」
Smetana ”Moldau ”
『わが祖国』第二曲

3.チャイコフスキー「アンダンテ・カンタービレ」
Chaikovskii ”Andante cantabile”
弦楽四重奏曲第1番ニ長調 作品11
2楽章冒頭

4.ドヴォルザーク「アメリカ」
Dvořák”Americký"
弦楽四重奏曲第12番ヘ長調 作品96, B.179

5.菅野よう子作曲「花は咲く」(東日本大震災復興支援ソング)

アンコール. ビートルズ「イエスタデイ」
The Beatles”Yesterday"
--------------------------

耳馴染みのある心地よい曲ばかりで、
弦の美しい和音にうっとりと聴き惚れた。
モーツァルトは軽やかで心はずむし、
ゆったりとたゆとうような「モルダウ」は、ドラマ内でも演奏されたし、
「アンダンテ・カンタービレ」は懐かしくほのぼのとする。
これを聴くと大林監督の『転校生』(1982年版のほう)を思い出してしまう。
あの作品の音楽は、クラシックの名曲ばかりだったから。

リーダー格の白井麻友さんが、
「この曲はどういう曲なんですか、丸山さん?」とか、
「中村さん、この曲は?」などと話を振り、
ちょっとした作品解説があったのも楽しかった。
「アンダンテ・カンタービレは…アンダンテでカンタービレな曲ですね」
と、丸山さん。”歩く速度で、歌うように”という意味なんですね。

ドヴォルザーク『アメリカ』の曲について聞かれたヴィオラの中村さんは、
「こんにちは、高橋一生です」と立ち上がって笑いを取り、
「ドヴォルザークはヴィオラ弾きなので、
この曲でもヴィオラが活躍して、すごくかっこいいんですよ」と笑顔で。
確かに、改めて聴くと最初に主旋律を弾くのはヴィオラですね。

アンコールに用意されたビートルズの「イエスタデイ」は、
白井さんによれば
「クラシック以外で初めて弦楽四重奏をバックにして録音された曲」
とのこと。

この日が震災の記念日だということ、
その日にイベントに参加することの、若干の後ろめたさは、
来る前から頭のすみにあったのだけれど、
そのことを踏まえた『花は咲く』の選曲に感謝。
祈る気持ちでしみじみと聞き入った。
音楽ってやはり素晴らしい。
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