『
ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』
異能の子供たちが敵に立ち向かう様子からティム・バートン版『X-MEN』の声も聞かれるが、ティム・バートンにとっては特殊な能力は“個性の一つ”くらいに違いない。
それくらい<異形であること>が基本スタンスの異能の映像作家ティム・バートン。
親子といってよいほど年の差のある作家ランサム・リグズが書いた原作は、まるでティム・バートンのために書かれたような世界。
原作者のリグズは骨董市などで売買される古いトリック写真に惹かれ収集しているうちにインスピレーションが高まったそうだ。
祖父の謎が孫とともに観客をファンタジー世界へいざなう。
異形をこよなく愛するティム・バートンらしくキモカワクリーチャーもばっちり。
“ループ”と呼ばれる同じ一日を繰り返す成長しない奇妙な子供たちの成長物語でもある。
ヤン・シュヴァンクマイエルや
レイ・ハリーハウゼンへオマージュを捧げたようなストップモーション風のシーンもいかにもバートンの好みがわかるというもの。
原作との差異も見られるようだが、理解できる点もある。
近年のバートン映画の中では、期待にたがわぬ1本と言えるのでは?
ベルギーやブラックプールのロケは世界観に貢献している。
父親との顛末が少し気になったが、奇妙な能力の活用も巧みに話に生かされている。
VFXもふんだんに盛り込まれ、キャスティングの見事さが成功のかなりの部分を担っているのではないか。
名優テレンス・スタンプからサミュエル・L・ジャクソン、新進気鋭エイサ・バターフィールドまで魅力的なキャストが揃った。
何よりタイトルロールのミス・ペレグリンを演じるエヴァ・グリーンが決定的!
ただジュディ・デンチは少し贅沢な使い方だったかもしれない。(苦笑)
珍しくティム・バートン監督自身もチラリとカメオ出演している。
これまではティム・バートン映画といえば、どちらかというとダークなイメージがついて回った気がするが、(原作ありきだろうが)明るい昼間のトーンになっているのも私生活の影響があるのだろうか。
かつては周囲から浮いて暗がりに押し込められていたオタクの“バートン”も、今では希望の光となっているのだろうか。
2月3日より公開
(香港盤BDに日本語付き。3D盤も日本語付きらしいけど、我が家では確認できない…。orz)
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