『
ワイルド 私の中の獣』
平凡で退屈なOL生活を送るアニアが運命の出会いをはたす。
その相手は何とオオカミ…。
毎日代わり映えしない会社生活に息苦しさを覚える人も多いだろうが、“野生に帰れ”という対比にオオカミというのは何とも象徴的。
寓話ではあるが、どこか
ドイツ映画らしい変な生真面目さを感じる。
束縛から解き放たれてゆく過程をほとんど言葉による説明を排除している点は映画的ともいえるが、反面伝わりにくい。
分からなくはないが、束縛からの解放や自由を安易に肯定しすぎているようで気になる。
アニアがとる行動の必然性も、抑圧の忍耐度も幾分説得力乏しい気もした。
こういっては何だが、自ら狭い世界に住んでいる事こそが問題で、誰にも理解されない奇天烈な行動は頭の悪い人物と捉えられる危険性もはらんでいるのではないか。
ニコレッテ・クレビッツ監督の脚本は少々頭でっかちにも思えてならない。
映像的には見どころがある。
アニアが自由を得るごとにカメラワークも比例するのも効果的だし、何より
オオカミは本物を使い、またアニア役の女優リリト・シュタンゲンベルクも体当たりで演技をしたという点は讃えたい。
ところどころユーモラスな個所は楽しめた。
しかし、女優さんがこれだけ体張って頑張っているのに、
余計なボカシはいただけない。
キチンと見せやがれ、このクソッたれめ!!(苦笑)
試写会@ユーロ・ライブ
12月24日より新宿シネマカリテなど順次公開
ログインしてコメントを確認・投稿する