『
トレジャー オトナタチの贈り物。』
徳川埋蔵金とかナチスの隠し財産とか、胡散臭い一獲千金の伝説に飛びつくトレジャーハンターたちがいる。
大半は根拠のないデマだとは思うが、人生一発逆転を狙う気持ちは分からなくはない。
息子と妻とルーマニアのブカレストで暮すコスティの生活は決して明るくない。
そこへもっと生活がひっ迫した隣人アドリアンが先祖の隠し財宝を一緒に探そうと持ち掛けてくる。
ともかく素直というか真面目というか、ほのぼのした人柄が伝わってくる。
金属探知機を扱う怪しげなおじさんもハリウッド映画ならこういう展開にはならないのではないか。
出演者の一人の実体験をもとにして描かれたというが、まっとうに働いても裕福な生活とは縁遠いルーマニアのお国事情への批判もあるのだろうか。
淡々としたシュールな感じはいかにも東欧や北欧っぽいテーストで悪くはないのだが、ほとんど音楽もなく、固定カメラで長めのショットが続くので眠気を誘う瞬間もある。
興味深いのは、私有地でもルーマニアでは古い硬貨などが見つかると国有財産になるために警察に届け出ないとならないということらしい。
とぼけたユーモアにはくすぐられる場面もあった。
一番のお宝が何なのかという点に意外性は乏しいが、
ラストシーンの発想が無邪気というか子供じみていて驚く。(笑)
歌詞の意味は分からなかったが、エンディングの曲には字幕があるべきなのではないだろうか…ふとそんなことも頭をよぎった。
第68回カンヌ国際映画祭ある視点部門「ある才能賞」を受賞。
試写会@映画美学校
9月17日より公開
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