『
ディストラクション・ベイビーズ』
よくわからないが、なんだかスゴイ。
現代社会で突如起きる不条理な暴力。
原因はあるのかもしれないが、もしかしたらないのかもしれない。
行動原理が唐突で根拠ない病んだ現代を象徴している作品なのかもしれないけど、個人的には疎外感を受けるタイプの映画。
まるで暴力でしか生を認識できないかのような男・芦原泰良(柳楽優弥)が主人公。
ノイジーな音楽もまた暴力的。
単なるイカレ野郎というよりも、どこか特別な何かを持ち合わせているのだろうが、因果関係は分からない。
主人公・芦原泰良の得体のしれない不敵な魅力は感じられたが、お追従に北原裕也(菅田将暉)が加わってからがダメだった。それは芝居そのものについてではない。
尻馬に乗る裕也の“小物感”はよく表現されていたと思うが、それに対する泰良の反応がピンとこない。
那奈(小松菜奈)含め、主要キャラに感情移入しにくいのが遠ざけているか。
初めて真利子哲也監督の作品を拝見したが、説明過多にならない演出は好印象であるし、熱量と力量は感じる。
現代社会らしいネットの使い方も想定内の域ではあるが説得力はある。
作業着が精神性を伝播するという比喩も分かるし、造船所のロケーションは良い。
川の向こうとこちら側という兄弟の距離感もうまく書けていたとは思うのだが…。
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