『
ミラクル・ニール!』
元モンティ・パイソンのテリー・ジョーンズが仕掛けるSFコメディ。
「もしも万能の力を持ったら、人はどう使うのか。」
地球存続の審判をかけて宇宙人から力を与えられたニールが巻き起こすドタバタ騒動劇。
ありがちな設定だが、そこは腐ってもパイソンズ。(笑)
かつてのキレには及ばないがユーモアはたっぷり盛り込まれる。
サイモン・ペッグと宇宙人ネタというと『宇宙人ポール』が浮かぶ。最初は似た企画のために断っていたようだが、本作のスケジュールが遅れたために実現したと聞く。
いつものバディ役・ニック・フロストはなく、今回バディを務めるのは犬のデニス。
勤務先や隣人などを巻き込んでのネタの数々には笑いが絶えない。
運良く(悪く?)選ばれたのが、聖人でも極悪人でもないのがミソかな。
使い道が実に庶民的でスケールの小ささを感じさせるけど、それこそ人間の魅力なのかもしれない。
「もっと大事なことに使えよ」と思うのは自然なことだが、その疑問に対してテリー・ジョーンズが用意した回答が皮肉たっぷり。
一つ確かなことは、
テリーは犬が大好きなんだろうな…ということ。(笑)
おそらくダジャレなんだろうが、日本語に訳すとちょっと分かりにくいかなと思える箇所もあった。
いかにも英国人を思わせる米国いじりジョークには苦笑い。
そして
往年の映画ファンにはニヤリとさせられるキメ台詞も用意されている。
アクション役が多いケイト・ベッキンセールをコメディにキャスティングしているのも新しい一面を見るようだが、何といっても注目は声のキャスティングだろう。
存命のパイソンズの面々が凶暴な宇宙人たちを嬉々と、また今はなき
ロビン・ウィリアムズが犬のデニスをユーモアたっぷりに演じる。
このヴォイスキャストを集めたことが何よりのミラクルではないか。
往年のモンティ・パイソンのエゲつないブラック・ユーモアを求める人には物足りないだろうが、その分間口は広く敷居は低くなっている。
ログインしてコメントを確認・投稿する