『
ロバート・アルトマン ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男』
個性的な作風で知られる名匠ロバート・アルトマンについてのドキュメンタリー映画。
カンヌ、ベルリン、ヴェネツィアの三大映画祭で最高位の賞を受賞していることも敬服するが、コメントを寄せる俳優や監督などの面々の凄さが何より彼を物語る。
「アルトマンらしさ」とは…と問われて何と答えるか。
“型破り”と言われることが多いようだが、まさにそれを裏付ける映像やインタビュー集。
恥ずかしながら観ている作品は多くないが、有名なタイトルがゾロゾロ…。
ハリウッドで活躍しながらもメジャー会社の意向よりパーソナルな作品を好むスタンスは作家性で語られるだけある。
映画とともに家族がクローズアップされる。
映画最優先のアルトマンだが、家族も大事にしているのがよく伝わる。
いや、スタッフも家族同様に大切にしている。
時にユーモアも交えて自身を語る姿からは映画人から愛されていた様子がうかがえる。
金には苦労したようだが、それでも残された作品の価値は金銭では測れない。
<出来の良くない作品>をボロクソに叩かれるシーンもあり、結果的にバランスも取れているのではないか。
TV時代から活躍してきた歴史も面白く、その中にはヒッチコックとの関係なども描かれていて興味深い。
しかし、よくこれだけ素材が残っていたものだと感心する。
未発表の映像も挿入されるので、初心者のみならず熱心なファンにも見応えはあると思う。
ドキュメンタリーとしては<以下でも以上でもない>が、引用される映画自体の魅力が特別なものにしていると感じる。今は亡き<あの俳優>の姿にはドキリとする瞬間も…。
結局のところ一番「アルトマンらしい」のはアルトマン自身に他ならないのだろう。
買ったきり棚に押し込んだままのアルトマンのDVDを手に取ってみたくなる。
さて、何から見ようか。
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