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2015年12月26日02:17

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『マルガリータで乾杯を!』

『マルガリータで乾杯を!』

 インド映画といえば、歌にダンスで長いというイメージがある。
御多分に漏れずこの映画も歌にダンスはあるのだが唐突なミュージカルにはならない点で受け入れやすく、短いこともありスケジュール調整もしやすい。
3時間を超えることが珍しくないインド映画にあって100分という半分程度の長さは大幅なカットがなかったのか気になるくらい。

 上映時間こそ短めだが、盛り込まれる問題は山ほどある。
生まれつきの脳性まひで車いす生活を余儀なくされる少女ライラの成長物語だが、最初は障がい者問題にフォーカスをあてた映画なのかと想像していた。
しかし実際はそんな事がかすむほどに次から次へと行く手を阻むハードルが現れる。

 よく障がい者が「健常者と同じように扱ってほしい」と言われることがある。
まさに本作もそこに帰結するのか。
生まれつきのハンディを除けば<恋や性の悩み、家族との距離感>など何ら変わらないごくありふれた少女の悩みごとだけなのだ。
(それにしては波乱万丈だが…)

 大学生ライラが取り巻く人々の愛を受け止めながらも自己主張していく様は<真の自立>を思わせる。
NYに留学してどんどん自由を知ってゆくライラの姿は、対照的にインドがいかに古臭い保守思考に捕らわれているのかという批判につながる。
ライラ、母親、ライラの級友と主要キャラクターが女性ということやショナリ・ボース監督も女性という点でも女性の地位が低いインド社会へのメッセージが含まれているのだろう。

 何といってもライラを演じたカルキ・ケクラン(カルキ・コーチリンの表記も…)が圧倒的。
映画を見た人の中には本当の障がい者じゃないのかと思う人がいたそうで、それも頷ける渾身の演技。


フォト


 光を捕えたカメラも特筆すべきか。
瞳の中に差し込む柔らかい光や体を包み込む優しい光など、ライラを祝福しているかのような光の取入れ方はとても印象的。
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