『
イット・フォローズ』
謎の“それ”が人から人へうつっていく。
歩く速度でゆっくりと恐怖が迫る。“それ”に捕まったら死が待っている。
助かるには、誰かにうつすしかない。
<超・新感覚>の恐怖体験とか、米国で2015年最怖ホラーとか言われて多少ハードルがあがってしまったのか、「そうでもないかな?」と思ったのは私だけだろうか。
手を変え品を変えても、もう手法も出尽くした感はあるホラー映画で新味を出すのはそう簡単ではない。
ホラーではありがちな若者グループを中心に話は進む。
主人公ジェイは男から“それ”をうつされてしまうのだが、米国ホラーにありがちなドッキリのようにいきなり驚かすとか、目ん玉ひんむいて牙をむくとか、素早い動きで脅かすのじゃなく、1作目のターミネーターのようにゆっくりでも確実にやってくる怖さがある。
Jホラーの影響は感じる。
端的に言えば『リング』が与えたインパクトはかなりあったのじゃないかと思われる。
ジワジワ来る感じや“それ”のバトンリレーが『リング』チルドレンといって差し支えないだろう。
もちろん『リング』とは決定的に違うアイディアも盛り込まれ、それがこの恐怖から逃れることの難しさを物語っている。
超低予算を逆手にとって、派手なクリーチャーや特殊なセットを用意しない見せ方はアイディア賞かな…とは思う。
ただ、感染パターンに一工夫というか違う組み合わせの実験も見てみたかった。
むしろこの映画はホラーという切り口よりも、頼りなかった青年が愛を自覚し一人前の男性へと成長する物語という見方が良いのかもしれない。
おそらくジェイの妹ケリーが愛読する『白痴』が作品を読み解くヒント…なのだろう。
続編もありそうな気はするが、一番の恐怖は鑑賞後の帰り道だろうか…。(笑)
2016年1月8日公開
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