『
サヨナラの代わりに』
裕福な難病の患者と、貧困層で価値観の違う二人の関係は女性版『最強のふたり』ともいわれるが、決定的に違うのは難病の種類だろう。
本作のケイト(ヒラリー・スワンク)が抱える病は筋萎縮性側索硬化症(ALS)、つまり進行するという点。
『最強のふたり』は実話がベースなので、説得力は強い。
逆にこちらはフィクションなので“さじ加減”が難しい、ともすれば非難しずらい難病を金儲けの道具に使っていると揶揄されかねない。
人が困っている時にこそ手を差し伸べる人、そして対等に付き合う感覚の持ち主こそ望まれる。
特にALSは体は不自由でも頭脳は以前のままなので、見下され病人扱いされるのが耐えられないのだろう。健康だったころの“友人”と疎遠になるのも頷ける。
さすがにオスカー女優のヒラリー・スワンクは研究を重ねただけある大熱演だが、相棒のベッカを演じたエミー・ロッサムの方にこそ役作りの難しさを感じる。
教養のない者が利口そうなふりは出来るだろうが、教養がある人が無教養な人間になり切るのは高い演技力が必要に思える。(笑)
フィクションなので、もっと大胆に飛躍する演出もあったと思うが、あくまでも現実的な演出を選んだのか。
ただケイトが裕福だからこそ成立する部分もあるはずなので、ベッカのような貧しい者がALSになっていたらどうなんだろうとは、正直感じる。
時間は有限、それは誰にでも同じ。いつタイムリミットが来るのかは健常者だって分からない。残された時間を過ごす相手選びは大事なんだろう。
ケイトとベッカの二人をつなぐ音楽だが、ベッカにとっての必然性が乏しく感じた。
関係ないけど、エミー・ロッサムの口の大きさに衝撃!歯科治療はしやすいのかな。(苦笑)
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