今夏のお盆帰省、総走行距離1,300Km
30cm定規なら433万個を横に並べた距離に匹敵するのだから、よく走ったものだ。
愛車マーチ、最後のご奉公につくづく感謝。あと2週間、頑張ってもらいたい。
8月11日(火)
6時40分、助手席にワイフさん、リアシートに三女を乗せて我が家をスタート。
関越か東北か、いつも悩むところだが首都高速を走りたい気持ちが勝り、国道1号線戸越から東北道へ。
東北道に入ったばかりだから、まだ埼玉県。
BMWとトヨタバンの衝突事故による10km程度の渋滞に嵌る。
すでに事故車2台は路肩に寄せられているので、見物渋滞といったところだろう。
見るなといわれても、誰だって見たくなるものだよしひこ。
BMWのボンネットが全開し、白煙を噴いている。
その前方、10mほどにリア部分が滅茶苦茶に破壊されたトヨタミニバンと、頭をかかえうずくまる運転手。そして、家族たち。
衝突が起きるまでは、スカスカの東北道だったはずなのに、どうしてこんな衝突が起きるのやら。
見物する帰省客の100人が100人とも「BMWのバカが無茶しやがって
」という感想をもって通り過ぎていく。
日本人は誰もがトヨタファン
さて、唯一の渋滞を抜けて群馬県にほんの少し足跡をつけ、栃木県に入って那須高原SAでの休憩を挟んで、福島県を通り抜け、クルマは宮城県村田JCTから山形道。
いよいよ山形県が視野に入るが、ここまでで300km超。
クソ遠い道のりだ。
今回、三女ちゃん(19)が同乗している目的のひとつが、夏休みの宿題を仕上げること。
彼女の通う学校からのミッションはこんな感じ。
『多くのパティスリーに出掛け、自分の選んだケーキの食べ歩きをし、ルセットノートを提出せよ』
ルセットノートとは、朝ドラ『まれ』でも紹介されたが、商品のレシピや写真を記録したパティシエ必携の虎の巻ノート。
彼女の入学当時からケーキを食すたびにそれなりの記録をしてきているが、これを夏の宿題にとは幸せなものだ。当事者ではない傍観者につき、そんな感想。
三女ちゃんがチョイスしたソートは《モンブラン》。
おいらについてるのはチンブラン。
リアシートから声がかかる。
「ここ、近い?」
ナビを担当するはずのワイフさんは、すでに高いびきなので役に立たず。
三女ちゃんから住所を読んでもらって、24時間眠らないドライブナビに打っていく。
「このあとの寒河江インターに出てから15分ぐらい。昼前には着くね。」
《sweets&cafe Bon coeur》★4.
店名『ボンクール』を知ってから、どうしても店員さんに尋ねたいことがあった。
ワイフさん(さっき、起きた)の静止を振り切って質問。
「お盆にくるからボンクールですか?」
「この時期はそういわれる人もいるげの。ボンクール、こころを込めて、という意味なんでんでろ。でもな、お坊さんからは喜ばれるんでろ。お坊さんがくるっちゃね
」
三女ちゃんは課題の『紫芋モンブラン』、おいらは『ミソチーズケーキ』をペロリ。
腹がすいたと嘆いているワイフさんは『フルーツゼリー』。
大酒飲みだからなのか、意外とスイーツが苦手なのだ。
ボンクールを出て、西川ICから再度高速に乗り、100km先の酒田を目指してひた走る。
時すでに正午を超えて昼飯時。
「ラーメン食いて〜」
ナビシートから100回ほど聞こえてくるワイフさんの呻き。
しかし、お父さん(←おいら)は三女ちゃんからのミッションが優先につき、鶴岡ICを出た別のパティスリーへ車を走らせる。
《Patisserie Au Bon Accueil》★5.
住所は鶴岡市大宝寺字日本国。めでたい。
三女ちゃんはもろちん『モンブラン』、おいらはてっぺんにメロンを載せた『ショートケーキ』
オススメの『まるごとピーチ』は2人でシェア。クソ美味い
すでにラーメン脳と化しているワイフさんは『とろけるプリン』。
美味い
「この生クリーム、いつもお前が作るのと同じ味だな
」
毎週、おいらにケーキを提供してくれる彼女への褒め言葉も含めて、正直なテイスティングの感想を述べた。
「そんなわけないじゃない
」と、東北一美味しいプリンを食べながら、あまり図に乗らすもんじゃない的な否定をしたワイフさん。
しかし、あとで調べてもらったら、三女ちゃんの通う学校の卒業生であり、フランス校留学の経験もありとのこと。
生クリームも同じルセットなのだろうか。
スポンジやフルーツ素材の旨さは、まだまだ遥か天地の差なんだけどね。
14時55分。
さて、ワイフさんのラーメンワードが度を越してきた。
そういえばケーキを2つ食ったものの、昼飯を食ってない。
栃木県内のサービスエリアではソフトクリームを食っただけだ。
ラーメンを食いたくなる気持ちも理解できる。
パティスリーのレジで恥を忍んで近くのラーメン屋を教えてもらう。
ここ鶴岡では“名店”と評判高い『千石や』。
300mほどの距離だったので、時速120kmの暴走気味でマーチを走らせる。
駐車場には数台のクルマだが、店内は閑散のようだ。
フライング気味に車を降りたワイフさんが、店内に駆け込んで、そしてしばらくして涙目で帰ってくる。
「15時閉店だって
」
リアに乗っていた三女ちゃんも、白目を剥かんばかりの母親の異常な雰囲気に気がついたようで、持っていたタブレットですぐさま近隣ラーメン店を検索。
「やってるかどうか、電話して
」
的確な指示を与えるおいら。
迅速に事を運ぶ三女ちゃん。見事な連携プレイなう。
「いま、昼の休憩中で17時オープンだって
」
恐る恐るワイフさんに報告する娘に、彼女は優しかった。
「もう諦めた。クラゲでも観て、この空腹を癒したい
」
ラーメンのトッピングにキクラゲでもイメージしていたのかな。
愛車マーチは、一路クラゲ水族館を目指してアクセルを踏み込むことになる。
お盆休みの運転疲れをとる方法
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=116&from=diary&id=3568109
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