即身仏になられた方達の心の在り様というものが不思議でした。どういうお心でそういう道にたどり着いたのか?やはり修行生活を突き詰めていくとそういうところに到達するのだろうかと想像していました。
しかし先日のNHKの歴史秘話ヒストリアでその謎が少しだけ解き明かされたように感じました。彼らは全員がそうとは限らないのですが、即身仏になられる前に厳しい修行の探究は一部中断されていて、その時には衆生の為に様々な相談に乗ったり、困ったことがあれば道を作ったり堤防を築いたりとただただ人々の為に何か助けになることが無いかと日々身も心も砕いて尽くしておられたようです。
そういう方が行き付く先には「自分が死んだ後も人々の助けになる道はないか」というところだったようで、もちろん後進のものたちを育てることもなさっていたのでしょうが、他者に頼らないというのがこういう修行者の根本のお考えですから、我が身を即身仏にして人々の助けの一部にでもしたいと願われたのだと言う事のようです。
即身仏を拝みながら番組の最後にMCの黒田アナウンサーがいつの間にか涙を流しておられました。何故、涙が流れるのか?ご自身でも解らないようでしたが、私にはその即身仏に救いを求めて祈って来られた数多くの人達の「想い」というものが温かい思念となってその即身仏にこもっておられるから、見つめるものの心に温かい波動を与えるのだろうと感じたものでした。
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