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2015年04月11日01:13

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『メイクルーム』

『メイクルーム』

 アダルトビデオ業界インサイド物のワンシチュエーション・コメディ。
狭いメイクルームで繰り広げられるてんやわんやは現場を知っている監督ゆえにリアリティを感じる。

 原作は『AV(アダルトビデオ)撮影現場のメイクルームでの1日』 という舞台なんだそうで、低予算AV業界の文字通り一日が都築恭子というメイクさんを通して面白おかしく語られる。
AVの表…というか“作品”は世の男性諸氏なら多少はなじみがあろうが(笑)、裏の世界はどこまで知られているのか?
そういう意味でもとても興味深い作品になっていると思う。

 監督を実際のAV監督・森川圭が務めているのがユニーク。
かつては日活ロマンポルノを足掛かりに有名になった映画監督たちも大勢いるので、AV監督から一般映画への流れも歴史を踏襲しているともいえよう。

 わがままなAV女優やろくに準備していないスタッフなど、ともかくイラつかせる輩の大集合だが、“空気の読めない大人たち”に困惑した経験のある人には、これはよその世界の話ではない。(笑)

 トンでもキャラクターたちの暴走にハラハラしながらも、唯一<まともな大人>に見えるメイクさんの心遣いや気配りに癒される。
監督がボンクラなのは自虐ネタなのか。(笑)

 なじみの薄〜い私なぞ(笑)にはAV用語やトリビアの数々にも新たな発見がある。電球
海綿ってこういう使い方をするんだ…とか素直に(!)感動。

 AV女優役のキャストも見事。新人・ベテラン・売れっ子と適材適所を感じさせるのは、さすがAV監督。
本当ならこの劇の“表舞台”も見てみたいけど(笑)、それなりにサービスショットがあるのも男性にはうれしい配慮。(痒いところに手が届く感じ。)

 メイクルームで作られるのは、けっしてAV女優たちの顔だけじゃなく、映画そのものが<メイク>されているのだなぁとしみじみ思う。
舞台の映画化としては型を出てない印象もあるが、素直に愛せる作品だと感じた。
欲を言えば、メイクさん都築恭子の“ドラマ”も見たかった。

フォト



2015年、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭グランプリ受賞。
5月9日より ヒューマントラストシネマ渋谷にて公開。
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