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2015年03月31日00:09

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『ジュピター』

『ジュピター』

 女版『マトリックス』みたいとか、「もうウォシャウスキー監督は魔法が消えた」とか負の噂が飛び交っていたが、やはり気になる監督なので自分の目で確認しようと3D鑑賞。
それほどに『マトリックス』の貯金はまだ残る。
結果的に言えば、確かにこれは映画史に残るものでもないだろうし、ウォシャウスキー姉弟監督の代表作にもならないだろうが、覚悟していたほど悪くはなかった。

 話の骨格に『マトリックス』が引き合いに出されるのはよくわかる。
うだつの上がらない名もなき主人公が実は別の世界の救世主となり得るかも…というもの。
ファンタジーやスペースオペラでは常套手段ともいえる古典的で手あかがつきまくりな「実はあなたの出自は高貴な家柄なんですよ」のパターン。『天空の城ラピュタ』みたいともいえなくもないか。
さすれば飛行石は<あのブーツ>だろうか?(笑)

 基本路線自体は<ザ・王道>なので、問題にはしないが、肝心な価値観の転換やドラマが起きる瞬間の描き方がヌルい。決めるべき箇所でアッサリしているのが印象を弱くしているように思える。
『マトリックス』を下敷きにしても感情はさほど動かされないしセリフ回しにも一工夫欲しいが、CGによる見事な映像美は見逃すには惜しいのではないか。
(ビジュアルが大切という意味で3Dは価値を持つ)
『スターウォーズep1・ファントムメナス』に『ジョン・カーター』と『パシフィック・リム』『クラウド・アトラス』を混ぜたような(あるいは<火星・シリーズ>のような古典SFの)様相だが、これこそウォシャウスキー姉弟が撮りたかった世界なんだろうと好意的に受け止めよう。
まさにウォシャウスキー姉弟の“お花畑”満開映画である。(笑)

 ミラ・クニスとチャニング・テイタムに先ごろオスカーを受賞したエディ・レッドメインとキャスティングに抜かりなし。薄っぺらいヒールでしかない役柄にレッドメインはもったいないという声も聞こえてくるが、それを言うならペ・ドゥナこそ「なぜ出演したの?」と聞きたくはなるが…。
そういう成金の“金に飽かせた道楽”を味わう心の余裕が必要。

しかし、私も皆が欲しがる<あのブーツ>はイイネをつけたい。

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