眠りにて 醒めてみる夢 素朴なり
『アラビアンナイト』(1974)
兼高かおる世界の旅のようなテクストである。生の悦びを素朴に表している。パゾリーニのヴィジュアル エスノグラフィーが素直に表されている。政治性などのメッセージ、微塵も感じさせず喜怒哀楽、生の悦び表す。文明に対する異議申立というのではなく、プチブル嫌ってスラム街への、西欧に反発してのエスノへの、モデルネ批判の、それが素朴さであり、それ夢となりて顕されるも、シネマヴェリテ、それはしっかりと今此処にある生の悦びなのである。憧憬では決してない。
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