大学生の時、北海道の荒野を旅していた時がありました。本当にアメリカのグランドキャニオンの谷間に降りたのではないかと思われるような岩肌露出の谷を歩いていました。海岸沿いの岸壁にあるというハヤブサの巣を撮影しようと歩いていた途中だったように思います。
掘立小屋のような店舗がそれこそ西部劇に出てくるよう酒場のような雰囲気で建っていて、そこに入ってラーメンを食べた記憶があります。インスタントラーメンのようなお世辞にも美味しいとは言えないようなものだったように思いますが、何しろ周りの雰囲気がそういうものだったので一種独特の味に感じられたように覚えています。
北海道と言う土地は様々な表情を持っていて、まるで日本ではないような風景を描き出してくれる土地です。厳寒の二月、人の気配がまるでないそういう荒野を歩いていると夢の中を歩いているような気持ちになったものです。
今も思い出すとあの世界は私の夢想の中にあったものなのではないかと感じます。もう一度ああいう風景の中を歩いてみたいものです。
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