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2014年12月17日00:49

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『ゴーン・ガール』

『ゴーン・ガール』

 見事な予告詐欺と言っては失礼か。計算されたミスリード。
結婚5周年の日に“愛する妻”が行方不明になり、大掛かりな捜査が始まる。
しかし、状況証拠から世間や警察は夫に疑いの目を持ち出す…。

 監督がデヴィッド・フィンチャーであることを考えれば、単純な失踪ミステリーにはならないと想像したが、まさに彼らしいサスペンスだった。意外といえばこれに別のジャンル要素が加わること。(笑)

 ネタバレ厳禁系の映画だと思ったので、事前情報はなるべく入れないようにしたつもりだが、この情報化社会ではそれも難しい…。(苦笑)
しかし、よく考えてみればアメリカで600万部以上売り上げた大ベストセラーが原作で、原作通りならとっくにネタバレしている映画であろう。なのにヒットさせる手腕は確かなものと言うべきか。
フィンチャーの集大成と言ってもいいかもしれない。

 実のところ、この映画は現代社会(特にアメリカ)の諸問題が反映されていると思った。
マスコミや警察、庶民感情、格差社会などと身近にある視点に満ちている。
一番は夫婦関係だろうか。
自分で言うのもなんだが(笑)、日本では晩婚化や未婚率が高くなっている。
これを見たらさらに尻込みしたくなるのでは?(笑)
結婚はゴールじゃなくスタート…、そんな言葉が頭をよぎる。
出来の良い作品は現実問題を下敷きにしながらも娯楽として楽しめるような作りになっていると思う。

 スタイリッシュな映画作りが得意なフィンチャーらしく、画質の違いでの描き分けも効果的。
今回も音楽担当したトレント・レズナーのスコアもはまっている。
しかし、なんといってもキャスティングの功績は大きい。

 個人的に三大役者だと思っている男優たちがいる。
チャールトン・ヘストン、アーノルド・シュワルツェネッガー、…そしてベン・アフレックだ。
彼らから上手く<役柄>を引き出すことができる監督は名監督と言っていいと思う。
今回のフィンチャーの“演技指導”には舌を巻いた。(笑)

 しかし、なにより主演女優賞候補とも言われるロザムンド・パイクを忘れるわけにはいくまい。良家の子女的ルックスがあってこその怪演に痺れる。
どうにも共感しづらい夫婦だと思っていたが、鑑賞後にはまるで<赤の他人>とも思えない。(苦笑)
細部をつつけばボロは出るが、ジャンルが<そっち系>なのでOK。うれしい顔

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