『
グレートデイズ! 夢に挑んだ父と子』
『最強のふたり』の感動を再びという触れ込みで、2014年のフランス映画祭のオープニングに選ばれた作品だが、どうしてなのかわからないが、実話の映画化だと思っていた。
これはニルス・タヴェルニエ監督の創作劇である…とはいうもののインスパイアされたモデルは存在する。
さまざまなスポーツ大会に出場しているという父ディックと息子リックのチーム・ホイト親子だ。
別に実話ベースでもフィクションでも構わないのだが、<出来すぎた話>が創作だと少し白ける気がする。
映画は失業した父ポールと車いす生活を送る障がい者の息子ジュリアン、この親子がトライアスロンの中でも最も過酷なアイアンマンレース出場という夢への挑戦を描く。
文部科学省選定作品だけあり、適当に挫折もあり反対者の理解もありといった安定した筋運び。
基本的に悪人らしい悪人が出ないのが不満かもしれない。
ドラマとしての薄さはいかんともしがたく、特に母や姉にドラマらしいドラマの展開が見られないのは創作劇とは思えない淡白さ。
クライマックスも話を追うだけになってしまっていて意外性に乏しい。
一度、エントリーした後ではねつけられた理由や、かつて父が挫折した箇所の説明があると脚本上のアクセントになった気もするのだが、曖昧なまま流れてしまったのは惜しい。
<ハンディを背負っても人生は挑戦することが大切だ>といいたいのだろうし、そこは理解できなくはないが、ならば
ラストに究極の選択を強いる仕掛けを用意しても良かったのでは?
気がかりな点はあるものの、圧倒されるスイムの俯瞰や走行を手持ちカメラでとらえたショットなど映像に見るべき点はある。特に舞台となった
アヌシー地方の景観の見事さが特別なものにしている。
息子役を演じた本当に車いす生活のファビアン・エローが好演。
クライマックスでは心の中で
『ロッキー』のテーマ曲が流れていたのは言うまでもない。(笑)
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