『
365日のシンプルライフ』
必要なものだけ身に着けていられるならそれが何よりだとは思うが、どうしても愛着があったり思い入れがあると不要なものでも手放せない、たとえモノが人を幸福にするわけではないと分かっていても…。
言い訳するわけではないが、何度<断捨離>に挫折したことか…。(苦笑)
失恋が元で人生をリセットするフィンランド人青年(監督自身)の試みだが、
不要なものを減らすのではなく本当に必要なものをひとつづつ増やすという断捨離の逆アプローチは面白い。
まずローカルルールが説明される。
部屋にぎっしり詰まったものをいったん倉庫に預け、一日につき一つまで持ってきてもOK。そして一年間続けることと新しいものは買わないということ。
いわばドキュメンタリー形式の実験映画で文字通りガランとした部屋からスタート。
いくらなんでも衣類や食事に困るだろう…とか、何の職業か知らないが閉じこもりっぱなしにも行くまい…とか、いろいろと頭をよぎる。(しかも冬のフィンランド!)
疑問は少しづつ解明されてゆくのだが、「なるほどなぁ」と感心することもあるし、逆に「ちょっと好都合か」と感じる所もあるが、“実験”は中々面白い。
初期のモノのないころの方がカッコよく見えて、“普通”の生活になるに従って輝きが減退する気がしたのは、狙いの成功なのだろうか。
モノは肉体と似ていて必要以上にあれば重くて身動きが取れず、足りないと生きてゆくこともままならない…。
目の前に日ごろ当たり前のようにあると気がつかなくとも、なくなって価値が分かることもあるのだろう。
実験のきっかけになった彼女の存在も彼にとって「どうだったのだろうか」という問いが脳裏に浮かぶ。
やや都合よく運びすぎる点も感じるが、自己と向き合ったからこそ次のステップに進めるのだろう。
ただ、個人的には無理!(笑)
必要なものだけの人生なんて味気なさすぎる。必要なものが身の回りにあるのは当たり前。
ムダこそ<その人らしさ>だと信じている。(こう考えるへそ曲がりに対し説得力は少し足りないかも…)
ひとつ確かなのは美術スタッフは苦労しただろうな…。(笑)
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