『
さまよう小指』
小指からクローンを作る。
無茶苦茶なアイディアを力技で映像化した新星・竹葉リサ監督の初の長編(と言っても63分)映画。
昔、ブサイクだったという桃子(我妻三輪子)はいくらふられても初恋の彼・涼介(小澤亮太)をストーカーレベルで追い続け、とうとう<小指>をゲット。
「赤い糸で結ばれている」と信じる桃子は、そこから彼のクローンを生み出す。
まさにゆうばりファンタスティック映画祭にふさわしい(?)ぶっ飛んだアイディアとあっけらかんとしたユーモアに映画愛をまぶした珍品。
突っ込みどころ満載で全く持って真実味のかけらもないが、
シュールさがチープなつくりを補っている。
ポップな色彩感覚は若い女性監督らしさを感じさせる。
いくら小規模な作品とはいえ、一人二役の箇所が結構あるのでかなり周到に準備しないとならないだろうに、これをわずか6日間の撮影とは信じがたい。
散りばめられた映画パロディは誰もが知っているようなモノばかり。
ベタではあるが、監督の人徳なのかなぜか許せてしまう。
劇中のエピソードがどこまで監督自身が反映されているのか聞いてみたいところだ。(笑)
最終的に真実の恋に目覚め少し成長する物語なんだと思うが、
ハッキリ言ってメインの筋はどうでもいい。(失礼…笑)
見るべきはクライマックスの乱闘シーンで、この迫力は
園子温映画のスプラッター描写を彷彿とさせて楽しい。きっと意識しているんだろう…と思う。
予算と尺に対してキャストが中々豪華。上記以外にも末永遥、かでなれおん、津田寛治らが出演。
ヤクザの親分に映画評論家であり、時に役者でもあり、この映画祭のプログラミング・ディレクターでもある塩田時敏が扮している。(だから受賞したとは思いたくないが…笑)
「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2014」でグランプリとシネガー・アワードの2冠に輝く。
9月14日〜26日までテアトル新宿でレイトショー公開。
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