mixiユーザー(id:11939455)

2014年07月30日01:12

45 view

『2つ目の窓』

『2つ目の窓』

 人間と神、生と死、男と女…対になりそうな存在が実は全て一つ。
ありとあらゆることはつながっていて、うねりは波のように繰り返す。

 河�鹹照�監督が祖母の生まれ故郷である奄美大島でメガホンをとる。
作品のテーマと相まってルーツ回帰は必要不可欠だったのだろう。
その思いや決意は感じる。

 奄美大島に母と住む高校生の界人(村上虹郎)は、ある晩海で水死体を見て逃げてしまう。
それを仲の良い同級生杏子(吉永淳)が目撃する。
共に問題を抱える家庭の二人。
杏子の母イサ(松田美由紀)はユタ神様として島民の拠り所となっているが、重病で余命いくばくもないと診断される。一方の界人の両親は離婚していて父篤(村上淳)は東京に住み、母親岬(渡辺真起子)は男を連れ込む…。

 早い段階でかなり動物のインパクトあるシーンが現れる。山羊座
しかし当然でもある。生と死を描く映画なのだから。
河�鷓酩覆蕕靴�、寡黙で映像で語るスタイルは健在。
それでもタイトルからして比較的明解な作品で、杏子の母の死期迫る設定はかなり強烈。
肉体的にも精神的にも死期が及ぶ親(旧世界)、それでも“命”は続く…いや、つながらないとならない。霊的な事柄を追求するのは<大事なことは目には見えない。しかし、はっきりとつながりは存在する>…ということか。
過去の苦難から脱却して未来を紡いでいくことが<2つ目の窓>なのだろう。

 何度も登場する海の描写も<死>の瞬間と、<再生>つまりは希望の生まれる場所としても描かれる。
幾重にも連なるガジュマルの木や繰り返し打ち付ける波も脈々とつながる人生を見立てているかのようだ。

 ただ、次世代への期待の大きさは分かるが、未解決で気がかりな点も残る。
とりわけ界人の家庭面で…。

フォト


 杏子役の吉永淳の澄んだ瞳と体当たりの演技は印象に残る。(全裸はちょっと驚いた。)
さすがに界人役と父役が実の親子というのは説得力ある。
島の長老を演じた常田富士男の飄々とした彼にしか出せない味わいも格別であった。

1 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2014年07月>
日 月 火 水 木 金 土
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

最近の日記