『ラスト・ワールド』@
カリコレ2014
終末思想を一味変わったタッチで描き出す意欲的な作品。
原題がThe Philosophers(哲学者)というのは内容を見れば一目瞭然。
舞台はあるインターナショナル・スクールの哲学の授業。最後の講義で教師が出すシミュレーション学習の内容なのだ。
「もしも核で最期を迎えることになったとして、ここに一年間暮らせる核シェルターがある。しかしクラスの半分は収容できない。そこで必要な人物をいかに選別するか理論的に証明せよ。」ということなのだ。
現実には一年間で放射能汚染がなくなるとは思えないが、そこは“実験”なので目をつぶる。
それぞれ職業や特技など<役柄>を与えられて討論が行われるのだが、一ひねりしているのがユニークにしている。
中には恋人関係のものもいるが、感情と理論をごっちゃにしないように決断を下すのは難しそうだ。
結果は見てのお楽しみということで詳細は語らないが、製作サイドがこういう企画を持ち出されてよくぞゴー・サインを出せたと思う。おそらく企画書だけではイメージしにくい作品じゃないかな?
そういう面では高く評価していいと思う。
かなりインテリ系の脚本家が考えたのじゃないかと推測するが、理論派にも文系の能力は必要だと実証された感はある。(笑)
スタイリッシュな映像美が堅苦しいテーマをとっつきやすくしている。
終末映画には違いないが、終わっていたのは世界以前に<おまえ>だってことだね。
他の観客がスケールの落差に愕然とするか失笑するか…、その実験の結末を見てみたい気がする。

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