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2014年05月18日01:11

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『いつか行くべき時が来る』

『いつか行くべき時が来る』@イタリア映画祭2014

 失意の底にいるときに救ってくれるのは、励ましか寄り添うことか。
子供を亡くし、夫に去られ身の置き場所のないアウグスタは、アマゾン流域に宣教師として住む母の友人のもとに身を寄せて手伝いをする。
他人の魂の救済が自身にもつながるかも…という動機なのだろうか。

 一方、アマゾン流域では違法状態の水上生活者がいる。
どこの国でも同様だが、ここには最低限の生活もままならない人たちが身を寄せ合って生きている。
そんな生活者から政府は<身ぐるみ>をはぎ取るように退去命令を出す。

 無論、政府の言い分はわかる。だが、現実が対応できていないのだ。
(なんだか、この辺はW杯のスタジアム建設のために棲家を追われたという実話と重なるようでもある。)
そんな人々とアウグスタは次第に親近感を覚えるようになってゆくのだが…。

 ブラジルの知られざる一面というか、知っておくべき貧困層が描かれる。
しかし、そこでの人々は決して暗いものではなく、生き生きとしている。
お役所仕事といえば、どこでも四角四面の縦割り行政で風通しが悪いもの。
嘆いても改善は容易じゃないが、法を守る前に住民の生命財産を守れないのか。

 不慮の出来事がアウグスタの精神を追い詰め、再び悪夢にうなされる状態になるが、その後の重苦しい展開が少しわかりづらかった。
(上映後、口々に最後がわからないと話していたので、自分だけじゃないだろう)
心の修復には物質的なものとは違い、時間がかかるということなんだろうか…。

 ジョルジョ・ディリッティ監督自身がアマゾンにドキュメンタリーで行った経験が大元にあるらしく、風景が見せ場となっていて、アマゾン川流域の撮影は実に見ごたえある。
結局のところ、問題解決のために逃げてはいけないのだろう。

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