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2014年03月30日00:17

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『ロックオペラモーツァルト』『おのれナポレオン』舞台模型と特集雑誌

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日本舞台美術家協会(JATDT)舞台美術展2014(入場無料)
於:東京芸術劇場5階ギャラリー1「Pの間」
会期:2014年3月21日〜3月30日
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昨日見てきたというKさんから、
『おのナポ』『ロックオペラモーツァルト』の模型展示もあったとお知らせいただき、
耕史舞台のファンとして見逃すべきではないな、と本日足を運んだ。
この舞台美術展は年度ごとに催されていたのかもしれないが、知ったのは今回初めて。

入ってすぐのPLAY(発想)空間にはさまざまな舞台の台本や演劇雑誌があり、
腰かけて読めるようになっている。
その奥のPLAN(共有)空間には、作成途中の衣装や舞台デザインのラフスケッチなど。
さらに回り込んだ奥のPLEASURE(喜び)空間に、たくさんの舞台模型と舞台衣装の展示。
非日常の異空間のひな形が並ぶ濃密な空間。
*写真撮影は禁止

こまつ座の『太鼓たたいて笛ふいて』、オペラ『マクベス』、
『ピーターとおおかみ』、『川中美幸特別公演』など実に多種多彩。
つい先日逝去された朝倉摂さんの手になる『唐版 滝の白糸』の模型には、
訃報の記事コピーと喪章のような黒い飾りが添えてあった。

【おのれナポレオン】(美術:堀尾幸男)
もともと東京芸術劇場プレイハウスでは、
上演中ロビーに舞台模型が展示されるので、
縦に細長いこの舞台面も目にしたことはあるが、
今回の展示では、劇中人形として登場する
ラスカーズやベルトランなどの人形も模型上に配置されていた。
更に、それとは別にベルトランらしき人形が大小二つ。
実際舞台で使われたものより具体的な飾り付けがしてあり、
大きい人形は足にブーツ、胸に勲章、赤い襷、飾りベルト、肩章などを着用。
足が動く仕掛けもあって、当初はそんなことも試行錯誤されていたらしい。

【ロックオペラモーツァルト】(美術:松井るみ)
ヴォルフガングとコンスタンツェの結婚式の場の、
白い花とレースの飾りが降りている状態の模型。
あの輝かしい華やかさを思い浮かべてしみじみしてしまった。
額縁のような鉄骨の枠の根本のあたりは黒いレースで包まれていて、
本当に実際の舞台と同じようだった。
ただし菱形の回り舞台の上に立っているのは黒いドレスの女性一人で、
結婚式の面々がそろっているわけではない。

【劇的なる光を求めて】(LDC-J)
PLAYコーナーの冊子類の中にあった、舞台照明カンパニーの雑誌。
(ライティングデザイナーズクラブオブジャパン発行)
http://www.ldc-j.jp/
Vol.10(2013 Summer)は『ロックオペラモーツァルト』の特集号で、
表紙写真もパリの母の死の葬列場面(ルージュヴァージョン)。

「あの美術のコンセプトは菱形部分がオペラでトラス部分がロック、
すごく簡単にロックオペラミュージカルを表現しているんです。
センターの柱はモーツァルトの時代のエンタシス柱の頭を切って巨大にしたもの。
バロック、ロココ、モードをミキシングした。
トラスの部分は、音楽がモーツァルトのクラシックミュージックを
ロック調にアレンジしたことに合わせて、
銀色のトラスを吊ってコンサート風に見せようと思ったから、
トラスを内側に入れています。」
(美術家・松井るみ氏談)
等々、内容もとても具体的で興味深い。

松井るみさんによれば、演出家のフィル・マッキンリー氏は
技術的なことを非常によく理解していてやりやすかったとのこと。

やはり素晴らしい演出家、素晴らしいスタッフキャストによる
傑作舞台だったのだなあ、と改めて感じ入る。
きっと再演されるだろうと信じてはいるが早く実現してもらえると嬉しいな。
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