mixiユーザー(id:11939455)

2014年03月07日23:45

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『それでも夜は明ける』

『それでも夜は明ける』

 もしかしたら大きな勘違いをしていたかもしれない。
ひたすら保身だけの小さな男の話かと思っていたが、これはセカンドチャンスの話かもしれない。

 ともかくアカデミー作品賞受賞ということでハードルを上げすぎてしまったか。
最初は<逆らわずに保身を第一に>というメッセージを感じてしまいモヤモヤした印象を持った。

 映画は南北戦争勃発の8年前に書かれたアフリカ系アメリカ人ソロモン・ノーサップの回想録を元にしたもの。実話ベースで結末はすでにタイトル(原題プラス邦題)に表れているし、これまでに幾度も映画で描かれた黒人奴隷問題とどこが違うのかと思っていた。しいてそれらとの違いを見つけるとすれば、主人公ソロモンが<自由黒人>であったということか。

 自由黒人として生活していたソロモンが、策略にはまり奴隷として売り飛ばされてしまう不幸は確かに気の毒だし共感の持てる部分である。
ただ、その後の彼のサバイバル方法にいささか疑問も…。
特に強く感じたのはパッツィーの懇願に対してソロモンがとった行動。もし彼が英雄ならば、その後もパッツィーとの関係は違ったのではないか?
私にはソロモンが大きな十字架を背負っているとは思えなかったのだ。
…そう、まだ背負っていないのだ。

 女性奴隷がソロモンにモーションをかけてくるが、彼はやんわり断る。
当初は貞操観念からくるのかと思っていたが、<俺は“自由黒人”で、“根っから奴隷”のお前たちとは違う>という差別意識からくるものかもしれない…と。
同じ差別される黒人でありながら、他の黒人を差別をする。
だから彼は孤立する。
そう思うと最後にソロモンが発する言葉は目の前の相手じゃなく、他の人に向けた言葉なのではないか?そう思うと頷ける。

フォト


 スティーヴ・マックィーンの人望(?)を示すかのような豪華なキャストには目を奪われる。
『SHAME−シェイム− 』にも参加したマイケル・ファスベンダー、人気赤丸急上昇のベネディクト・カンバーバッチ、製作にも名を連ねるブラッド・ピット、ポール・ダノ、ポール・ジアマッティ…それに本作で助演女優賞を受賞し今後ブレイクしそうなルピタ・ニョンゴ。
一番<美味しい役どころ>はファスベンダー演じる奴隷に厳しい主(あるじ)だと思うが、もっと狂気をまとっていてもいいと思う。
確かにパッツィー役、ルピタ・ニョンゴ迫真の演技は目に付くが役柄上と特殊メイクの効果も多少加味されているのでは?(傷のメイクアップは本当に痛そうだった。)げっそり

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