『
メイジーの瞳』
子どもは大人の所有物じゃない!
中年夫婦のクライシスは珍しいことじゃないし、その原因なんておそらく互いに少しづつあるのだろう。
しかし、離婚となれば一番のしわ寄せを受けるのは子どもであることは容易に想像がつくだろうに…。
性格の不一致なのか仕事が多忙なためか、離婚という道しか知恵を見出せなかったロック歌手の母親(ジュリアン・ムーア)と美術商の父親(スティーヴ・クーガン)。
そんな二人が6歳の娘メイジーを10日ごとに面倒を見るということらしい。
しかし、一緒に暮らしていたときでさえ満足に出来なかった無責任両親に、仕事と子育てと両立は可能だろうか?
何かにつけて「あなたのため」と子どもにつく嘘に子どもは気がついていることを親は気づかない。
子どもにとって大切な親とは血のつながりなのか?
改めて問うまでもないシンプルな疑問が沸いてくる。
もちろん、最初から両親はそんなことはなかったであろう。
未来に、子どもに、希望や愛情をたくさん抱いていたに違いない。
いや、今でもどこかでその気持ちは潜んでいるのだろうが、現実生活に流されて、血のつながりであることに甘えてしまっているのかもしれない。
離れていた時間を取り戻そうと
無意味なモノで愛情をごまかす様子が痛々しい。
そんな状況でも我慢して<大人のワガママ>を受け止めようとする(一番大人な)メイジーの健気さに泣ける。
母親を演じたジュリアン・ムーアのダメっぷりがたまらない。
一方通行の愛情を上手く表現している。
『キッズ・オールライト』のスタッフが手がけただけあり、色彩のカラフルさやポップさ、瑞々しい風景描写などが印象的。血のつながりに失望はしていても、人間には一筋の希望を見せている辺りに好感が持てる。
1月31日よりシャンテ、シネマライズにて公開
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