『閉ざされたカーテン』@
第14回TOKYO FILMeX2013
一見すると不思議な作品。まずは
共同監督の一人がジャファル・パナヒだということに目を向けないと捉えにくいのかもしれない。
以前に製作された映画(2000年『チャドルと生きる』、2006年『オフサイド・ガールズ』)がイラン政府を批判しているということで、国から20年間映画製作を禁止されているという。
…にもかかわらず、2011年『これは映画ではない』というドキュメンタリー映画をこれまた共同監督という形で製作している。
つまり、
この作品も彼の抵抗を示す作品といえる。
『マルホランド・ドライブ』並みのラビリンスが繰り広げられる前半のシュールな設定と奇妙な男女が訪れるドラマは丸ごと暗喩であろう。いやジャファル・パナヒ自身が登場人物として出てくるくだり以降も、幾分意味がハッキリしてくるとはいえやはりメタファーだらけ。
内部もカーテンで外部と仕切りがされているが、外に張り巡らされている(これもカーテンと呼んで良いのか?)のは、まるで
鉄格子に見える伸縮門扉。
室内に張ってあるポスターを隠す辺りは痛切だし、世間から存在を隠そうとする人物と開け放とうとする人物。どちらもジャファル・パナヒの分身であり、葛藤している様を描いているのではないか。
ただし、葛藤はしていても政府に映画製作の自由(内心の自由)を封じ込められてもジャファル・パナヒの戦う意思の表れを強く感じる。
だから自由をもたれると困る権力者は弾圧をする。
ベルリン映画祭・脚本賞受賞。
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