『
おじいちゃんの里帰り』
背に腹は変えられぬ。人はかすみを食っては生きられぬ。
どんな時代でもどこであっても貧しい家庭は、出稼ぎを余儀なくされる。
好きで出て行くわけじゃなくとも、現実問題は小さくない。
トルコで暮らすイルマズ家の主フセインも家計の足しにと、経済発展目覚しく海外にまで労働者募集をかけるドイツに赴く。やがて一家でドイツに居を移す。
それから数十年が経過し、いまやすっかりおじいちゃんになったフセインが家族ともども里帰り旅行を企画する。
過去と現在を行ったり来たりしながらユーモラスに人種、宗教、習慣と様々なギャップがあった思い出と共に語られる。
あまりに笑いの方に揺られているので、とっつきやすい反面 抱える問題の深さが弱くなっているのは痛し痒しか。
日本もかつては移民としてブラジルなどに多くが移り住んだ。だが、逆は?
今なお日本は海外からの労働力は必要としても<移民>としては受け入れないのは何故なのか。
都合のいい部分ばかり取り入れてる日本に住んでいると少し考えさせられるところもある。
トルコとドイツ、互いに相手を異質なものと受け止めるが、<
違うと感じること自体は同じ>ように描かれるのは良いこと。つまりはそういうこと。
思わぬ里帰りツアーになってしまうのだが、終始家族の愛情が感じられてホッコリする。
最後に
政府筋(?)の人がニュース映像で語る言葉が胸を打つ。

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