『
ビザンチウム』
『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』を撮ったニール・ジョーダンが再びヴァンパイアに挑む。
数あるモンスター系でヴァンパイアほど映画に愛されている題材はあるまい。
やはり孤独や耽美的表現がしやすく娯楽系からアート系まで幅広く対応しやすいということなのか。
この映画は幾分アート寄りの作品といえるだろう。
2世紀以上生きながらえたヴァンパイアのエレノアとクララ。
追っ手から逃れる生活を続け、
たどり着いたホテルの名が<ビザンチウム>。
なぜ逃亡生活をしているのか、ホテル名にどんな意味があるのか…。
ミステリアスな内容とシンクロする映像表現。
ホテル名であり、タイトルにもなっているビザンチウムとは東ローマ帝国の首都でコンスタンティノポリスの古名だという。いにしえの滅びた都市を何に重ねてみているかはおおよそ見当はつく。
ゴシック色や静かな佇まい、少女のヴァンパイアものと言う点で『ぼくのエリ 200歳の少女』辺りが引き合いに出されるかもしれない。
色彩設計がとても美しく、ビジュアル面ではどこを切り取っても見とれてしまうほど。
ヒロイン・エレノアを演じた
シアーシャ・ローナンの透明感が役柄にマッチしている。
クララ役、ジェマ・アータートンの怪演が光る。(『アンコール!!』のエリザベスと同じ人物とは思えない)
ヒロインは人間からだけでなく、
同属からも孤立する存在であるのが目新しい点か。
ただ、居場所探し・永遠の孤独を生きる運命といかに対峙するかが問われているのではないかと思うが、これで<真の安息>は得られたとは到底思えない。
問題を先延ばしにしたに過ぎないのでは?…という疑問が拭い去れない。
私の考えが古いのか…。
ちなみに『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』は未見です。
きゃー、カミングアウトしてしまった。

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