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2013年08月24日23:43

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朱色の旧岩淵水門(『Woman』第6話ロケ地)

植杉家の居候となった小春たち。
子煩悩な植杉は、何くれとなく望海と陸の面倒をみてやり、
二人を水門のある河原に連れてゆく。
(望海の小春への絵手紙は、”ナマケモノさんを遊びにつれていってきます”
と、主客逆転の意識だったけれど)
楽しげにはしゃぐ二人をよそに、植杉は草むらにごろんと転がってお昼寝。
着いて来たらしい栞が、小高い場所に立ってひっそりとそれを見下ろしている。

この印象的な赤い水門は北区の旧岩淵水門(北区志茂5-41−21あたり)。
http://www.kanko.city.kita.tokyo.jp/data/c/6.html
大正5年から8年の歳月をかけて作られたという、荒川の水門。
その赤い色から、「赤水門」が通称だとか。
なんとも趣のある朱色で川面に映える。
このあたりは荒川と隅田川の分岐点。
現在、水門としての役割は昭和57年に竣工した通称「青水門」に受け継がれ、
歴史的建造物として親しまれている。

赤水門の上に橋がかかっていて、その先は「水門公園」と呼ばれる緑地帯。
離れ小島へといざなう橋も良い感じに古びている。
渡った先にはこんもりと樹が茂り、碑や東屋や鉄のオブジェなども。
戦前、この付近の荒川土手で「全日本草刈選手権大会」が行われ、
それを記念して作られたという「草刈の碑」のほうは奥の方だが、
鉄のオブジェはドラマ画面でも階段上に立つ栞の背景として登場した。
人工物なのに、なにか自然の樹木のような存在感で好もしい。

説明板によれば、「月を射る」という名の作品で、
平成8年度荒川リバーアートコンテスト特賞受賞作。作者は青野正さん。
無垢の鉄棒を溶断し、一本ずつ積み上げて制作されたものとか。
”形あるものの消え行く時間、造られたものが風化され「風になる」という
遥かなことに、思いを巡らせて”いるという、作者の言葉も素敵。

ここから階段で水辺近くにまで下りられる。
子どもたちが遊んでいたのは、この下のほう。
植杉がごろんと寝っ転がっていたのは、
アカツメクサの花いっぱいの草の絨毯。
近寄ってみると、水辺の石垣の間には、
大小さまざまな蟹がさささ、と動いていて、どきっとした。
ちいさい子どもたちなら夢中になったかもしれない。
ちょっと足を伸ばせば都内も豊かな自然はあるんだなあ、と嬉しくなる。

<アクセス>
地下鉄南北線の「赤羽岩淵」駅が一番の最寄り駅だが、
埼京線の「赤羽」駅からでもそう遠くはない。
駅前の大きな通りを左のほうへ進んでゆき、
北本通りに出たら、向かいに渡ってそのまままっすぐ歩き、
八雲神社を右に見たらじきに新河岸川。
岩淵橋を渡ると、広い荒川の河川敷が見え、右手に赤い水門が見える。
赤羽駅周辺からこのあたりまでの道筋は、
古い建物などもちょこちょこあり、鄙びた雰囲気が私好みだった。
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