『
熱波』
原題『TABU』、作品の舞台になっているアフリカの地名だが、おそらくTabooと引っ掛けてあるのだろう。
なぜなら、これは禁断の物語だから。
モノクロでスタンダードサイズ、現在のポルトガルと'60年代のアフリカとの二部構成からなる映画からは、
容易に主人公が見えてこない。映画が動き出したと感じた時には半分経過していた。(涙)
画面からは古い時代かと思わせるが、携帯電話と自動車の型で現代と分かる。
人生という旅を終えようとするポルトガルに住む老婆の目的にたどり着くまでのじれったさ。
これを<構成の妙>ととるか<混乱>ととるかで評価は分かれそう。
老婆の秘密を紐解き、過去への旅となる第2部が延々とナレーションで綴られるという<スタイル優先主義>で、その間接的な手法がどうにも咀嚼を阻害している気がしてならない。
この独自の語り口こそ詩的で作家性なのだという見方も出来るだろうが、確たる証拠もなく眉唾な話が延々と続くのには少々戸惑う。
確かにノスタルジックなフィルムのトーンや、ヴィンテージがかった音楽、焼けるような夕日の匂いを感じさせるのは魅力的なのだが…。
あるいは、ポルトガル語のニュアンスが受け取れたら、また違ったのかもしれない。
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