木更津〜富津の海辺（『激流』第二回ロケ地）

ドラマ『激流』第二回では、
圭子とサバ、美弥とハギコーが、
はからずも同じ時に母校のある町を訪れ、
二十年前に姿を消した同級生の冬葉の家や、
母校である藤ヶ浦中学校に揃って行く場面があった。
原作では彼らは東京都墨田区の中学校出身だが、
ドラマでは東京湾沿いの内房の田舎町という設定らしい。

＜東京湾フェリー＞
母校のある町に行くために、圭子が最初に乗っているのは
東京湾フェリーの「かなや丸」。
・東京湾フェリーの船
http://www.tokyowanferry.com/service/ferry.html
このフェリーは神奈川県横須賀市の久里浜港と、
千葉県富津市の金谷港を35分〜40分でつないでいる。
・東京湾フェリー航路
http://www.tokyowanferry.com/service/map_large.html

＜富津市立天羽中学校＞
そのあと電車に乗って移動しているのは、内房線なのだろう。
ちなみに千葉県には「藤ヶ浦」という地名は存在しないので
（広島県や山口県にならある）、これは架空の地名。
「藤ヶ浦中学校」のロケ場所は、
撮影協力のエンドクレジットにある通り、富津市の天羽（あまは）中学校。
なんだか天女の羽衣を思わせる綺麗なお名前。
http://www.futtu.jp/chu-amaha/pctop.htm
・千葉県富津市岩坂109番地
https://maps.google.co.jp/maps?ie=UTF8&cid=7282269122522851100&q=%E5%AF%8C%E6%B4%A5%E5%B8%82%E7%AB%8B%E5%A4%A9%E7%BE%BD%E4%B8%AD%E5%AD%A6%E6%A0%A1&iwloc=A&gl=JP&hl=ja
最寄駅は内房線の上総湊（かずさみなと）。
屋上からはるかに海が見渡せる眺めは風情があり、
回想場面の冬葉がここでフルートを吹いているシーンは印象的。
実は我が息子は一時期、この近くの全寮制の学園に行っていたので、
この駅や海の周辺の空気感はよく知っており、なつかしかった。

＜木更津市江川海岸＞
中学校の正門の近くで偶然出会った圭子とサバが、
その次の場面で話しているのは、
画面右手に海の中に向かって電信柱が並び、
海の向こうに工場らしきものが見える、
ちょっと不思議な眺めの海岸。

こういうふうに、電信柱が海の中に立っている光景が、
千葉県木更津市の潮干狩りの海岸の一部で見られることは、
千葉県のB級スポットを撮影したサイトで知っていたので、
ちょっと調べてみたところ、ここは江川海岸だと思われる。
参照サイト）
http://photohito.com/photo/1581953/

電信柱は、貝の密猟を監視する見張り小屋へ
電気を送るために海中にならんでいるとのこと。
海の向こうに見えているのは、新日本製鐵君津製鉄所。
この製鉄所はドラマ『華麗なる一族』（2006年）のロケにも使われている。
http://www.nssmc.com/works/kimitsu/about/access.html/

架空の町「藤ヶ浦」の風景は、木更津市、君津市、富津市など、
東京湾に沿った内房の景色をコラージュして作られているのだ。
冬葉の実家の錆びた窓枠に、潮風にさらされる町の空気をリアルに感じた。