『
母の身終い』@
フランス映画祭2013
不治の病に侵されたとき、人はいかなる道を選択するか。
昨今、医療の進歩で延命することは昔よりも簡単になったが、はたしてそれは<生きている>ということの証か?
<尊厳死>という言葉が紙面やニュースを賑わすことも珍しくなくなったが、モラル的にはまだまだ問題は山積…。
そんな難問に一石を投じようというかのような映画。
テーマがテーマだけに重い。
しかも息子はムショ帰りで、まともな職にも就けない。
その割りにプライドだけは人一倍強いという<困ったチャン>。
どうかすると<お涙頂戴>になりがちな話を淡々と語ることで問題提起としている。
キチンと母親と向き合ってこなかった息子にも、否が応でも向き合わねばならない試練が訪れる。
命は誰のものか、死ぬということ、生きることの意味を改めて問いただされる。
なんだか自分に置き換えてみてしまい、身につまされる部分も少なからずあった。
見所はヴァンサン・ランドン、エレーヌ・ヴァンサンという名優二人の白熱する演技バトル。
バトルというのがふさわしいほど激しい感情がぶつかり合うシーンには手に汗握る。
元々は『ジェシー・ジェームズの暗殺』のために書かれたというニック・ケイヴとウォーレン・エリスによるスコアも効果的に使われている。
2013年晩秋、シネスイッチ銀座他 全国順次公開
この日もゲストを交えてのトークショーが催された。

監督と母を演じた女優が登場したが、
建前やお義理じゃない本当の感動から生まれた拍手が自然と湧き上がったのは当然。
会場からは「個人的に
フランスの八千草薫と親しんでいる」という意見が出ていたが、なるほど似ている気がする。


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