『森に生きる少年 〜カラスの日〜』@
フランス映画祭2013
彼もまた宮崎チルドレンなのか。
パリでアニメーションを学んだジャン=クリストフ・デッサン監督の長編第1作。
ジャン=フランソワ・ボーシュマンによる原作の大人設定を子どもに置き換えてのアニメ化。
いまやコンピューターを使った3Dアニメが主流で、デジタルを活用しても平面風に置き換える技術があるのに、あえて手書きのアニメーションで挑む。
生まれてすぐに世間と隔絶して森で生活する少年と父親が、思わぬ怪我で村人たちと交流せざるを得なくなり、少年は両親の秘密に迫りながら次第に社会性を取り戻し、成長してゆくというもの。
架空の世界が舞台というが、近代化される前のどことなくレトロな欧州社会(しいて言えば『紅の豚』あたりに近いか)を思わせ、まだ森の神秘性や未開発な部分が残る時代に思える。
自然豊かな森や動物たちに混じり<
頭部が動物で体は人間>といった奇妙な生物の姿が生き生きと描かれる。
この生物の謎が作品の鍵でもあるのだが、原作では<人間そのもの>だったそうだ。
改変理由を知り「なるほど」とは思う。子供向けだし、その方が楽しかろう。
お墓の幻想的で息を飲むような空間に宮崎ファンなら「
となりのトトロ」を思い起こす人も多いのでは?少なくとも全体的にジブリアニメの影響は感じる。
(実際、デッサン監督はパリで行われた日本のアニメーター大塚康生のワークショップを受講したことがあるらしい。)
森での自給自足生活や豪傑な父親のダイナミックさ、また村人の少女マノンとの出会いという淡い恋物語など楽しめる要素がぎっしり詰まっている。
誰もが感情移入しやすいようとの配慮から取られたシンプルなタッチの絵柄も効果的。
声優にジャン・レノや映画監督のクロード・シャブロルらが務めるのも話題の一つであろう。
上映後にはジャン=クリストフ・デッサン監督のトークショーがありました。
実に背の高い方でした。
主人公の髪の毛が3本しかないのは、5本では時間がかかり面倒だったからと場内を笑わせていました。(笑)

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